自分で簡単にできる!首の凝りをほぐすストレッチ・マッサージの方法

首の凝りに効果的なストレッチとマッサージの方法


首が凝ると頭まで痛くなってきて、気分も何となく晴れないものです。今回は首の凝りをほぐす効果的なストレッチとマッサージの方法をご紹介します。




なぜ首が痛い?首が凝る原因

人は抗重力位と言って、重力に抗する姿勢(座る・立つ・歩く)で生活をしています。その重力に抗するために最も重要なのが骨格です。そして、骨格の柱となる部分が脊柱です。

首も脊柱によって支えられています。

 

この脊柱はS字のカーブを描いており、人の正常な首の骨(頸椎)は少し前弯(ぜんわん)しています。

 

この脊柱は元々、

  • 腰椎前弯
  • 胸椎後弯
  • 頸椎前弯

という生理的に正常な弯曲があります。しかし、何らかのきっかけでこの内一つでも弯曲が崩れてくると、全ての脊柱の前後弯に影響ができます。脊柱

例えば、骨盤が過度に後傾(お尻側が下がる)する要因には、

  • 体幹筋群の弱化
  • 大腰筋の弱化
  • 変形性膝関節症などによる膝関節の屈曲拘縮(伸展制限)

などなどの原因があります。

骨盤は脊柱と連結しており、土台となる部分なので、骨盤の位置(向き)が変わると、当然脊柱にも影響が出ます。

円背
背中が丸くなると骨盤は後傾し、首の後ろ側の筋肉が緊張しやすい。

これらの内一つでも要因があると、骨盤が後傾しやすくなります。結果、腰椎の後弯が大きくなり、重力に抗して立っていると胸椎や頸椎の弯曲に悪影響を与えます。

よって、いわゆる姿勢が悪いと首が凝りやすくなります。

 

また、頭を下に向けてスマホを見る、いわゆる「ストレートネック」と言われる姿勢も首に負担が掛かりやすいです。

 

本当に首の凝りを解消するためには、その原因がどこにあるか突き止め、原因を改善する必要があります。原因を取り除かないと、一時的にストレッチやマッサージをして凝りをほぐしても、またすぐに戻ってしまうのです。

 

しかし、人体の構造は複雑で、専門家でもなければ、そう簡単に原因がわかるものでもありません。

 

とにかく今、首凝りが辛くて、少しでも楽にしたい!という方には以下の自分でできる首のストレッチとマッサージの方法を試してみてはいかがでしょうか。

首のどの部位が凝るのか?

首は複雑な構造をしています。筋肉が大小様々に複雑に交差しています。

 

どの筋肉が凝っているというのは人によって違うので何とも言えませんが、比較的凝りやすい部位は存在します。

それは、主に、

  • 胸鎖乳突筋
  • 頭板状筋

です。

胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋
正面から

胸鎖乳突筋は胸骨頭(胸骨柄の上縁)・鎖骨頭(鎖骨内方の1/3)から起始し、頭部の側面、側頭骨乳様突起、後頭骨上項線に付着しています。

胸鎖乳突筋 側面
側面から
胸鎖乳突筋 触診
胸を前に向けたまま横を向くと、胸鎖乳突筋が現れます。

収縮すると、

  • 頭部を反対側に回旋させる。
  • 鎖骨と胸骨を挙上させる。
  • 頭部を下に向ける。

働きがあります。

首の痛み
スマホを見ている時に活動している「胸鎖乳突筋」

スマホを見る姿勢などの頭を下に向ける時に収縮し、長時間の同姿勢の維持で凝ってくる部位ですが、自覚症状に乏しく、意外と本人は凝っていることに気付きにくい部位でもあります。

頭板状筋

頭板状筋頭板状筋は頚椎の項靭帯、胸椎の棘突起から起始し、側頭骨の乳様突起と後頭骨の上項線の外側部に付着している筋肉で、頸部の筋肉では表層にあるため、触診しやすい筋肉です。

収縮すると、

  • 頭部を伸展する。
  • 頭部を回旋する。
  • 頭部を側屈する。

作用があります。

自分で簡単にできる!首のストレッチ・マッサージの方法

首の骨である頸椎は頭部と体をつなぐ、いわば連絡経路で、人体にとって重要な役割を担っているため、神経や大きな血管がたくさん通っています。

過剰なストレッチは悪影響になる場合もあります。なので、ストレッチのバリエーションはさほど多く必要ないと思います。

また、頚椎症などの疾患がある方は無理にストレッチを行うべきではありません。特に頸部の伸展(立って上を向く様な動き)は危険な場合があります。

首の骨や神経にに問題がない方で、痛みのない範囲で気持ち良い程度に行ってみて下さい。

首をほぐす!ストレッチ

首が凝っていると感じる場合、ほとんどが後ろ側か、横側の筋肉が原因のはずです。よって、まずは首の横・後ろ側をストレッチする方法をご紹介します。

首のストレッチ2
まずは真横にストレッチ。

首の伸ばしたい方と反対側の手で引っ張りながら、首を傾けます。必ず首の力を抜いてリラックスした状態で行って下さい。

手で引っ張る力に少しでも首が抵抗してしまうと首の筋肉のストレッチ効果が薄くなります。

 

この時に肩が動いてしまうとストレッチの効果が落ちるので、できるだけ肩が動かないように注意しながら行って下さい。

 

真横だけでけでなく、真横+やや前方向に引っ張るなど、角度を変えて気持ち良い伸張感が感じられる方向に充分にストレッチして下さい。

首のストレッチ
横+やや前にストレッチ。

20秒を2セット程度で充分だと思います。首の筋肉が充分伸びたと感じられるまで行って下さい。

首の凝りに効く!マッサージ

首や背中は自分でマッサージするのが大変な箇所です。体の後面なので、自分では力を入れてマッサージできませんよね。しかし、壁や床を使うことで自分で気持ちよくマッサージできる方法もあります。

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1.壁を使って自分で首をマッサージする方法

壁を使った首のマッサージ

握りこぶしを作り、壁と首の間に入れ、壁にもたれかかるようにします。壁と拳を潰すように、握りこぶしでグリグリと気持ち良い程度に首の凝っている部分を圧迫して下さい。

 

壁にもたれかかる強さを適度に調整すると、握りこぶしが程よく首を圧迫してマッサージすることができます。

2.寝て自分で首をマッサージする方法

同じ要領で、寝て行うこともできます。握り拳の上に首の凝っている部分を当てて寝ころんで下さい。

床を使った首のマッサージ
首を傾け、首をストレッチした状態から、さらにこぶしでマッサージするとストレッチ効果がより高くなります。

この写真の方法では、首を傾け、ストレッチを掛けた筋肉にさらにこぶしでマッサージをしています。

ストレッチとマッサージを合わせて行うことで、伸張された筋肉がさらにこぶしの圧迫によって伸ばされる、ダイレクトストレッチという方法を応用しています。

ダイレクトストレッチって?

筋肉はよく「ゴム」に例えられます。ゴムを引き延ばす状態のことを「ストレッチ」と言います。

ダイレクトストレッチは、普通のストレッチのように筋肉の付着部を引き離すのではなく、皮膚表面から直接筋肉を指や手掌によって押し伸ばすことを言います。

ちなみにストレッチした状態からさらに指で筋肉を押し伸ばす(ストレッチ+ダイレクトストレッチ)と、ストレッチのみ行うよりも効果的に筋が伸張されるのでリハビリの臨床では頻繁に使われるテクニックの一つです。

 

ちなみに市販の商品では、首のマッサージをするこぶしの代わりに使う、以下のような商品があります。

特に背面の筋肉(腰・背中など)は自分でマッサージすることが難しいので、こういった商品を試してみるのも一つの方法だと思います。テニスボールがおうちにある方は代用も可能です。

胸鎖乳突筋のマッサージ

胸鎖乳突筋 マッサージ

重力に抗して活動する人体の構造上、首の後ろや横の筋肉が凝りやすいのですが、スマホなどで下を向いた姿勢を頻繁に取っている方は、胸鎖乳突筋も凝っていることがあります。

 

この筋肉は写真のように横を向いて、直接手の指でマッサージして下さい。

写真で押している部位が胸鎖乳突筋の起始部になるので、徐々に下に鎖骨の方へ下がるようにマッサージしていきます。

 

私もスマホ中毒(笑)ですが、このようにほぐすとかなり痛いです。

凝っている筋肉はほぐし始めに痛みを感じることも多いですが、ほぐしているうちに痛気持ちよくなってきます。胸鎖乳突筋が凝っているか分からない方は一度マッサージして試してみると良いと思いますよ。痛ければ凝っています。

まとめ

肩こりと同じように、首凝りも姿勢と大きな関係があります。また、スマホの普及で、首凝りを感じる人は増えています。

肩甲骨から首に付着している筋肉で肩こりの原因になりやすい筋肉(例:肩甲挙筋)なども上記の方法で簡単にストレッチすることができます。

 肩こりの痛みの原因!「肩甲挙筋」ってなに?筋トレとストレッチ,効果的にほぐす方法!

 

今回ご紹介した頸部のストレッチとマッサージの方法は簡単に自分でできるので、是非一度試してみてくださいね。

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