エイジズム(年齢差別)に敏感になろう〜結晶性知能と流動性知能〜


最近は、パワハラ、セクハラなどのハラスメント関係や性差別について頻繁に議論されるようになってきました。これはすごく良いことだと思いますか、まだまだ、エイジズム(年齢差別)について理解が少ないように思います。




動画

エイジズム(年齢差別)とは

エイジズムとは年齢差別のことで、「若いくせに」とか、「いい年して」と言ってしまうことも含まれます。

年齢によって人を差別することがエイジズムです。

人権意識の高いアメリカでは、履歴書等には年齢を記入しなくても良かったり、顔写真を貼らないそうですが、日本では就職・転職の際に、まだまだ写真を貼って顔である程度判断したり、年齢で募集の足切りするというのが常識です。

考えてみれば当たり前のことで、仕事の経歴や資格、スキルを持ってさえいれば、年齢や性別、顔の良し悪しなどは全く関係ありません。

差別とは本人が努力して変えることができないことに対して、不利な状況に追い込む事を言います。

性差別については、SNSや Twitter界隈でもかなり敏感に反応する方が多いですが、女性の権利向上を謳う人が、「おっさんくさい」など、エイジズムの意識が薄く、差別用語を平気で使っていたりしているのを見ると、まだまだ日本の人権意識って歪(いびつ)だなと思ってしまいます。

アメリカを見習え!とは思いません(アメリカも生きにくそうです)が、「平等とはなにか?差別とはなにか?」をもう少し深く考えたほうが良いですよね。

年寄り笑うな、行く道だもの

「子供笑叱るな、来た道だもの。年寄り笑うな、行く道だもの」

という言葉があります。本当にそのとおり。

昔はみんな子供だったし、いずれみんな歳をとり、中年・高齢者となっていきます。

一見それぞれ違うように見えても、それは自分が真実を捉えていないだけ。本質はみんないっしょです。

今若いからと言って中高年を差別していると、自分が年老いたときに差別されても文句を言う事はできません。日本のエイジズムでは、高齢者の能力の低下を標的にするような風潮があります。しかし、これは大きな間違いです。能力の低下は、人によって全く異なります。

あまり認知されていませんが、歳を重ねれば重ねるほど能力が上がる「結晶性知能」というものがあります。

結晶性知能は高齢者の方が優れている

「知能」には2種類あるのをご存知でしょうか。

  1. 結晶性知能
  2. 流動性知能

です。

結晶性知能は、個人が長年にわたる経験、教育や学習などから獲得していく知能であり、

  • 言語能力
  • 理解力
  • 洞察力

などを含みます。

一方、流動性知能は、新しい環境に適応するために、新しい情報を獲得し、それを処理し、操作していく知能であり、

  • 処理のスピード
  • 直感力
  • 法則を発見する能力

などを含んでいます。

高齢者は、結晶性知能が優れています。

考えてみると分かりやすいですが、60歳の面接官と20歳の面接官であれば、どちらが、より的確に面接者を判断することができるでしょうか?確実に60歳の面接官の方が優秀であることは間違いありません。

なぜなら、今まで様々な人と関わり、様々な経験をしてきた結果、人を見る目(洞察力)が明らかに20歳の新人社会人よりもあるからです。また、人を言語によって上手く納得させるのも高齢者の方が上手です。経験と洞察力によって、相手に適した言葉をかけることができるからです。

政治家に高齢者が多いのも、これらの結晶性知能が高いから、といえるかもしれませんね。

まとめ

このように、若年者は、若年者の得意な分野があり、同様に、高齢者にも得意な分野がたくさんあります。特に今までの人生で蓄積してきたスキルや経験が必要なことに関して、若年者は高齢者に逆立ちしてもかないません。

エイジズムに限らず、自身が差別を知らずに行っていると、他者に対しても差別してしまうことも、ちろんまずいですが、何より、自分に対しても、知らず知らずのうちに差別してしまうことが1番の問題です。

エイジズムについて敏感にならなければ、自分が中年になったとき、「もう歳だから」などと言ってチャレンジをしなくなったり、若年者にすべての仕事を譲ってしまったり、「若者にはかなわない」と諦めることが増えてしまいます。

自分と他者のために、今すぐ年齢差別を辞めて、より良い人生を歩めるように一つ一つ素敵な経験や知識を積み重ねていきましょう。

問答無用で年齢の違う人を批判するのではなく、より良い社会を作るために、皆が生きやすい社会を作るために、お互いがお互いのために得意な分野を生かせる社会になると良いですね。

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