反芻(はんすう:ぐるぐる思考)を整えると人生が豊かになる


繰り返し同じことを頭の中で思い出したり、振り返ることを「反芻」といいます。反芻に敏感になることで楽に生きることができます。




反芻(はんすう)とは?

反芻とは、心理学の用語で、何度もネガティブな出来事を思い出し、悩み続けて抑うつ気分を増長させる考え方のことをいいます。”ぐるぐる思考”と呼ばれたりもします。もともと反芻とは、牛などが食べ物を消化するために一度胃に入ったものを口に戻し、繰り返し咀嚼(そしゃく)することです。

ネガティブなことを何度も思い出して落ち込む行動が動物の反芻に似た反復行動であることから、反芻思考と呼ばれるようになりました。反芻思考は医学的には「抑うつ的反芻」と呼ばれており、うつ病や不安障害、強迫性障害などとも関係があるといわれています。

思考の癖が反芻に現れる

ネガティブな考え方が癖になっている人は、ほとんど必ずネガティブな反芻思考を習慣的に持っています。

例えば、

  • もうダメだ
  • 私にはできない
  • 無理だ
  • しんどい

などの言葉がすぐに頭に浮かび、一日になんども自分で自信を無くし、自分の行動を抑制します。

一方、ポジティブな習慣を持つ人は、

  • やればできる
  • やってみよう
  • 楽しい
  • 気持ちいい

などの言葉を頭の中で無意識に唱え続けています。

普段から私はよく言っているのですが、複利を意識すると人生は圧倒的に豊かになります。つまり、日々良いことを蓄積し、重ねていくと人生はどんどん生きやすくなります。

逆も然りで、良くないこと、悪いことを日々重ねていくと人生はどんどん辛くなっていきます。これはどんな小さなことでも、です。

反芻も複利の蓄積そのもので、毎日何十回も頭の中で反芻する言葉は、1年、5年すると圧倒的に良くも悪くも人生に影響を与えます。

 反芻がどのように影響するか

反芻は無意識に大きな影響を与えます。根拠もなく自分に自信がある人と、何をやるにも消極的でチャレンジを怖がる人の違いは様々ですが、反芻もかなり影響を与えています。

例えば、画家のピカソは、1日何十時間も立って絵を描いていたそうです。そのパワーの源は、自己イメージにあると言われています。ピカソは、自身のことをミノタウロス(牛のモンスター)として頭の中でイメージしていたそうです。

もしピカソが、頭の中で、「もうダメだ」とか「もう嫌だ」とずっと考えていたら、きっと1日何時間も絵を書く事はできなかったに違いありません。

受動意識仮説

受動意識仮説

人間の行動は、自身の意識が決めていると思っている人が多いですが、実際のところかなり疑わしいものです。

今日からダイエットしよう!必ず痩せる!と決心して、果たしてどれくらいの人がそのとおりに行動できるでしょうか?恐らく2割程度ではないかと思います。

コーチングや心理学を勉強された方はご存知だと思いますが、人の行動は、無意識が97%、意識が3%といわれたりします。

実際に受動意識仮説というものがあり、無意識が先にあって、意識はその無意識をモニタリングして意識させているにすぎない、という説があります。

例えば、昆虫、カブトムシは光がある方へ飛んでいきますが、これは本能にプログラミングされた無意識の行動です。人間も同じで、お菓子が目の前にあれば無意識に食べようとします。また、何度も行く馴染みの居酒屋のどこが良いの?と友達に聞かれても、「なんとなく」とか、あの人のどこが好きなの?と聞かれても、「なんとなく」とか「雰囲気」とか答えたりします。

つまり、物や人を好きになるときに、実は理屈で好きになっているのではなく、無意識の部分で、心地が良いものや自分の遺伝子に合うものを探している場合があります。

居酒屋の場合は、椅子が座りやすいとか、その場の匂いが心地よいとか、照明が雰囲気があるとか、たまたま一緒に行った人と楽しく会話が出来た記憶がある、などで好きになったりします。しかし、本人はそれを意識できていません。

これらは無意識へのアプローチであり、基本的に心地よいから行っているだけであり、ご飯が美味しいとか、店員さんの愛想が良いとかは後付けの理屈の場合も多いのです。

反芻を整える

自身の反芻が、もしネガティブなものである場合、無意識が悪さをし、人生へ悪影響を与えてしまいます。ぜひ反芻を整えることをやってみてほしいと思います。具体的にどうやるかというと、「もうダメだ」などネガティブな思考が出てきたときに、敏感にそのことに気づき、「私なら大丈夫だ」などと言い変えるようにします。

私も実際、学生時代はかなりネガティブで、試験などですぐにもうダメだとか、もう無理だと頭の中で何度も反芻していました。そうすると殆どの場合、結果も実際その通りになります。しかし、途中でそのことに自分で気づき、あえてポジティブなように言い変えるようにしたところ、簡単に成績が上がりましたし、いろんなことにチャレンジするときの恐怖感がかなりましになりました。

数ヶ月、このようにして自身の半数を整えていけば、かなりポジティブな自分に変わっていけることを体感できると思います。

口癖と似ていますが、もっと本能的な無意識の部分で頭の中で何度も繰り返している言葉が反芻です。これは必ず誰にでもあるはずです。

これをまず、ポジティブなものにしてみることで、一気に人生は楽に豊かになります。難しくない割に効果は大きいので、ぜひ試してみてください

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