
今回のテーマは、「本当に成長する人の考え方」です。
やっぱり人間って成長欲求があるので、基本的にはみんな成長したいはずなんですよね。昨日よりも今日、さらによくなりたいっていう思いがあるから、人類は着実に発展してきたわけです。
本当の成長とは何なのか?ということに関して、情報が混乱しています。成長する人の考え方とかインターネットや本でいっぱい出てきていますよね。
成長の定義とは?
では、成長とは一体何なのか?ということを定義していきましょう。
より良い人生を歩むために、一体どうすれば良いのかとういうことですよね。
結論、成長って、成長してどこに行きたいのかによって、成長の仕方って違うと思います。現代社会の成長=社会的な成功といわれる場合が多いです。
- お金持ちになること
- 権力を持つこと
が到達点と捉えられているような気がしています。
しかし、ウェルビーイングを軸にして考える場合、全体的な人生のバランスを考慮する必要があります。
- お金
- 人間関係
- 人生に対する考え方
- 人間性
そういうものを全部合わせて、自分にとっての良い地点に到達するには、どうすればいいのかお話しします。
成長とは「年を重ねるごとに人生満足度が上がっていくこと」
成長とは、「年を重ねるごとに人生の満足度が上がっていく状態」
これで間違いないですよね。
人生の満足度≒幸福度です。生きれば生きるほど幸福(宗教的な意味ではなく)になっていく。これって誰に対しても最高の成功であり、成長ですよね。
では、満足度が上がる状態とはどんな状態か?というと、「年を重ねるごとに悩みが減っていく状態」を目指しましょう!ということですよね。
これこそが「本当の成長」だということになります。
一般的に、年を重ねると体力が落ちたり、認知能力や思考も落ちて、健康も損なっていくと思われています。
- 体のことばかり気にしないといけない
- 病院ばっかり通わないといけない
そういうイメージがあるかと思います。
僕はリハビリ職を本業でやってるので、そういうご高齢者の方と本当にたくさん、もう何百人もリハビリしてきました。
ところが、この高齢者への認識、これが世間一般の大きな間違いだと僕は思っています。
歳を重ねると本当は幸せになる
年を重ねれば幸せになってるんですよ。普通はあまり良いことはない、と思われているんですが、そんな訳ないと思います。
もちろん、幸せになれていない人もいますが。高齢者の方でむちゃくちゃ充実してる人とかたまにいます。多くはないですけどね
年を重ねるごとに人生が充実して、より大きく可能性が広がる生き方をすることこそが「成長」だと思います。
年収は800万円程度で幸福度は頭打ち
年収800万円程度で幸福度は頭打ちと言われています。聞かれたことがあるかと思います。800万円以上になってもあまり幸福度に変化がないと言われています。
お金(収入)の成功を目指す、というのは数値ですぐにわかるので、簡単で理解しやすい。
しかし、本当に成長していく人は、お金だけに重きを置いていない、ということは明らかです。
参考)
成長するためになにをすれば良いか?
具体的に述べていきますと、「勉強と経験を増やす」ことですよね。しかし。これだと当たり前すぎてつまらないですよね。
これだと具体的じゃないです。
勉強と経験というのは生きてたら当たり前に行うことです。生きてたら勝手に勉強もするし、いろんな経験もしますよね。勉強って、広義の広い意味での勉強ですよ。
失敗をして上司に怒られて、あ、次からこうしようとかって思うのはつまり”勉強”ですよね。
僕も本好きでめっちゃ読むんですけど、こういった類の抽象的な話が本当に多いです。抽象的な極みが最近流行っているスピリチュアル系ですよね。
もう一生懸命読んでも具体的に何をすれば良いのかさっぱりわかりません。占いとかもそうですよね。
具体的に、こうしなさいっていうのがないですよね。
ここではより具体的に考えてみましょう。
人生の3大悩み
まずは基礎知識として、「人生の3大悩み」っていうのがあります。
これは、僕の臨床経験から得たものなんですけど、大体この3つのカテゴリでみんな悩んでいます。
- 人間関係
- お金
- 健康
です。
絶対に人間が持つ悩みはどれかのカテゴリーに属しています。悩みが強烈な人は、これが重複している場合もあります。お金と体で悩んでる場合もあるし、さらに人間関係の最悪3つ悩んでる場合もあります。
この悩みが積み重なっていくと、人生がハードモードになってしまいます。
人間関係の悩み
10代の学生時代とかは、人間関係で悩む人が多いですよね。
- 友人
- 家族
- 恋愛
ですよね。反抗期は家族で悩んでる状態ですからね。
お金の悩み
社会人になってからは、みんなお金で悩み始めます。同期より収入が低いんちゃうかとか、あいつはボーナスもらってるとけど、なんかこっちは少ないんちゃうかとかですよね。
自分は同年代の平均収入より低いんちゃうかとか、同じ学校の同級生が違う会社に就職して、なんか俺より給料もらってるやんけどとか、やたら残業多いけど給料に見合ってないやんけ、、とか。
お金っていうところにすごいフォーカスする瞬間が増えるんですよね。
この時期の悩みの解消(つまり、お金を稼げば自由だ、みたいな主張している)を成長だと言ってる人がインフルエンサーに多いんじゃないかと思います。
なぜかというと、インフルエンサーは20歳台後半〜30歳台が多いからです。ひどい場合は、人生の目的はお金だと思ってる
風な人がいます。
重要なことなんですけど、人生のフェーズによって悩みの比重が変わります。
20代後半とか30歳代が発信してる内容って、大体お金とかになっていくわけですよ。自分が興味があるからっていうか、それしか見えないからです。ちょっと近視眼的かなと思いますね。
僕は高齢者の方とめちゃめちゃ接してきたんですが、高齢者の人の考え方とかはお金とかじゃないんですよ。欲望がめちゃめちゃ減ってるので。
カラオケ行きたいとか遊びに行きたい、タピオカ飲みたいとか、高齢者はそんなのもう、全く思わない訳です。高齢者はそんなにお金要らないんですよ。使わないんですよ。だから孫に配ったりとかするんですけど。
健康の悩み
50歳以降は健康問題なんですよ。これで悩んでる人がめっちゃ多い。例えば、テレビで時代劇を見てみてください。
水戸黄門みたいな超ロングセラーのテレビ番組です。めちゃめちゃ息の長い超絶ロングセラー時代劇です。日本人は大好きです。
で、その合間に流れるCMとかを見ると、膝の痛みのサプリとかばっかりなんですよ。あと、認知症保険とかめっちゃ多いですけど。
高齢者が見る番組を見ると、高齢者がなにに悩んでいるかすぐにわかります。僕らは患者さんと一緒に見たりするんです
よ。
人生のフェーズごとに悩みを改善・対応していくこと
フェーズごとの悩みに真摯に向き合って、10年ほどの間に自分なりに解決していくことが、本当の成長だと僕は思います。
第1の悩みである”人間関係”は10代の頃に特に悩みやすいですよね。10代から20代前半とかの間にある程度人と付き合えるようになっておかないと、その後がしんどくなってしまいます。
例えば、怒りっぽい性格ですぐに喧嘩してしまう人って学生時代いませんでしたか?結構誰の周りにもいましたよね。すぐ手が出る人です。そういう人いましたよね。
あとは、人の好き嫌いがめっちゃ激しい人とか学生時代に居ませんでしたか?
彼らは「自分がそういう傾向がある」ということに、学生時代に気付くはずなんですよ
気付いたら、その都度改善・対応していく必要があります。そうすれば、勝手に人生が開けていきます。
学生時代に悩んで苦しんで、自分なりに努力してみる。そうすると、社会人の初期くらいにある程度改善あるいは対応できるようになっていきます。
そうすると、その悩み(人間関係)が減っていくわけです。
ところが、これが改善できない人もいます。「事実を認めない人」です。
例えば40代、50代でもめっちゃ怒りっぽい人って、たまにテレビのニュースに出たりしてますよね。街中ですごい暴れたりとか。
ああいう人って、恐らくですけど、僕は身の回りにそういう人がいないのでちょっと分からないですが、「俺は怒りっぽい。でもそれは別に悪いことじゃない」とか、事実を認められずに生きてきたのではないかと思います。
今までの人生で人間関係に支障が出てるにもかかわらず、それを認めず、改善も対応もしてこなかった。そういう人は社会人の初期くらいに、今度違う悩み(お金)が人生のフェーズとして起こってきます。
つまり、人間関係の悩みを引きずったまま、次のフェーズに行ってしまう。人間関係でもトラブルだらけだけど、今度お金っていうところでも悩みが重なってきます。
3年ほど働くとみんな大体思いますよね。ちょっと給料上がってきてもいいんじゃないか、とか。
社会人になってお金に悩んだ時に、「じゃ、どうしたらいいだろ、俺は」って真剣に悩める人っていうのは、事実を受け入れてて改善・対応しようと頑張ってる訳ですよね。
時給単価を上げるような努力をするとか、資格を取ったりとかキャリアアップしたりとか、転職したりとか。副業って今は全然認められているので、複数の収入源を持つとか。
投資を勉強して自分なりにやってみるとかも良いですよね。リスクのない範囲でね。
人生長いんでね。100年時代とか言われてますよね。たぶん100年も生きないでしょうけど。
その中で10万円使って投資を学んだっていうのは、すごいいい経験ですよね。全然損じゃないと思うんですよね。
そういう努力をする人はいいんですよ。
20代から30代〜40代ぐらいでお金に対して真剣に向き合う。20年間に何とか自分の中でお金との付き合い方を学んでいくわけですよ。これが、「本当の成長」ですよね。
そういうことができる人は、お金の悩みが徐々に減っていきます。
本当に成長する人は10%
ところが何にもしない人ってめっちゃ多いと思うんですよ。行動する人は、約25〜10%とか言われますね。だから4人に1ぐらいですよね。実際にこういうことをみんな思ってるんですよ、収入もっと増えたらいいのにな、とか。
給料上がればいいのになって、みんな思ってるんですが、実際に、じゃあ考えてこれやってみよう、例えば投資で10万円使ってみようとか、そういうことを行動できる人は本当に少ないんですよね。考えることはできるんですけど、とにかく行動ができないです。
なので、「本当に成長している人」ってこの10%くらいの人じゃないかなと僕は思います。つまり、真剣に悩んで考えて行動している人ですよね。
人生のフェーズごとの課題にぶち当たる。これって、みんなに共通する「人間の課題」なんですよ。
- 人間関係
- お金
- 健康
の悩みですね。
健康なんか特に分かりやすいですよね。50年単位で考えれば、当然のようにみんな悩む問題です。
みんなある課題、共通の課題。
それにぶち当たったときに、ちゃんと調べて、考えて自分が納得いく答え=最適解を出せるようになること。さらに、それに対して行動していくこと。
この「行動していける」っていうところが成長を決める大きな要素かなと思います。
悩みスパイラル
一方で、「悩みスパイラル」っていう最悪の状態があります。
例えば10代で友達と真摯に向き合わなかったとか、自分の性格を認めることができないとか感情のコントロールを学べなかったとか。こういった方って、高齢者でもいらっしゃるんですよ。めっちゃ怒りやすいとかで、社会人になってもこの悩みを持ったまま生きていくことになります。
そうするとどうなるか。会社行っても喧嘩してやめてきたりとかします。トラブルがトラブルを呼んでいくわけです。弱点を抱えたまま社会と向き合っていくんで、トラブルを呼びまくるわけですよ。
そうするともう色々こんがらがってしまう。
10代で解消していれば一個の悩みだったのが、もうこんがらがって複雑になって、どっから解消していったらいいか分からないっていう状態になっていきます。
人間関係も、自分なりに何か頑張るとか、友達と付き合い方を変えていくとか、悩んで行動してみるということをやらなかった。おまけに社会人になってお金の勉強もしなかった。
- 政治が悪い
- 会社が悪い
- 上司が悪い
って言ってるだけで、自分は何も行動しなかった。そういう人めっちゃ多いですよね。他人のせいにして、できることがあるのに自分は何もしない、ということです。
人生ハードモード
そういう人は、人生がハードモードになっていきます。
愚痴と文句と不満を言いながらずっと過ごしてきて、給料も全然上がらない、社会が悪いと思っている。健康についても、食べたいものを好きなだけ食べ、運動もしない。自分だけは病気にならないと思っていたりします。
これが「悩みスパイラル」の状態で、人生が完成します。
悩みが色々蓄積していって、そのフェーズで解決すべき悩みを放置していったがために、複雑に絡まってもう手が付けられない状態になります。
僕も実際、そういう人と色々接してきましたけど、これがかなり難しいと思います。老後って基本的に、気力が湧かないんですよ。
例えば病気になって、僕らが体力が下がった時に「さぁ!問題と向き合おう!」と思いますか?思えないですよね。
体力下がった状態って同時に気力も下がります。
心の問題というのは体の問題が大きくて、体力があればメンタルも強くなります。僕らも所詮生物なんで。年を重ねると、この複雑にこんがらがった自分の弱点のスパイラルをほどいていこう!っていう気力がなくなるわけですよ。
「死にたい」お年寄り
で、「死にたい」とか、そういうことを言うお年寄りになってしまいます。死ぬのが楽だとか言います。僕は全然死ぬの楽じゃないと思いますけどね。普通に幸せに生きる方が圧倒的に楽ですよね。
”死ぬほど辛い!”って言葉があるぐらいなんで、死ぬのってめっちゃくちゃ辛いはずなんですよね。
日本って「恥の文化」っていって、武士の時代に切腹したりとか死ぬのが潔いっていう、映画とかドラマとか多いですよね。そういう影響を何か受けてるのか、死に対してすごい美化する考えが強いなと思っています。
実際は死ぬのってそんな綺麗なもんじゃないですし、僕らもいっぱい見てきましたけど、決して楽なもんじゃないです。もちろん、生きてる方が絶対楽です。言うまでもなく当たり前の話なんですけど。
そうやって現実逃避をするしかない、というような状態になってしまう、それぐらい辛いということになってしまいます。ただ、実際は老後の方が幸福度が高いという人も存在するんですよね。さっき述べた、ちゃんと行動する人の10%程度です。
課題にぶつかった時に、ちゃんと自分なりに考えて行動する人です。とにかく行動する。よりよく生きていこうという強い意思がある。
そういう人は、絶対に何かしら積み重なってるはずなんで、長い目で見れば。長期的な視点で、人生っていう尺度で見れば、そういう人は絶対成功します。
悩みが減る状態になっていきます。
悩みを予防する
この記事の趣旨である「本当の成長」とは、これらの悩みが発生しないように、先回りして予防することも含まれます。
例えば、30歳代後半で太ってきたとします。
じゃあ、今後、病気にならないように、鬱にならないようにジョギングや筋トレなどの運動習慣を付けよう!と考えます。
そうすると、人生の次のフェーズで起こってくる課題(健康問題)を先に見越して、すでに動いているということになります。
これってめちゃめちゃ、大きい成長ですよね。
今までだったら、問題が起こってから、始めて対処しようっていう風になっていたのが、先にヤバそう…と思ったら、もう動いておく。行動しておく。
これができていけば、全然違いますよね。これは僕もやってますし、みんなそういう風になっていくべきだと思います。
人生の次のフェーズで起こるだろう悩みを推測し、そもそも悩みが発生しないように準備しておく。
これ、めっちゃ重要です。
仕事でも何でも一緒ですよね。仕事も本当に何か起こってからでは遅いですよね。先に問題が起こらないようにどんだけやっとくかっていうのは超重要。
こでができている人、身についている人は、年を重ねるごとに、当然悩みが減っていきます。悩みをもう先に抑えているので。バンバン蓋をしていってるので。
これこそが、本当に成長が早い人です。
幸せな人いなりたいなら、「予防は最強の成長だ」と思います。
健康分野で「予防が大切」ってよく言われるんですけど、身体的健康だけじゃないです。社会的な健康でも、精神的健康でも同じ。
悩みの予防っていうのが最強の成長です。
まとめ
成長する人とは人生の3大悩みに真摯に向き合って、10年からま20年ほどの間に、自分なりの答えを出して解決させていく
人のことです。行動していくことの人です。全体の10%ぐらいかなと思います。
- 事実を認める
- 問題に真摯に向き合う
ことが大切です。
自分のことをちゃんと自分で客観的にみて、事実を認めるって超難しいですよね。できない人が多分殆どだと思います。「メタ認知」とか言われますよね。
自分がこういうことが弱いって分かってても、それを直視するのってめっちゃしんどいことですよね。勇気がいることですよね。
だから、それから逃れるために、例えばお酒をめっちゃ飲んだりとか、そういうことをするんじゃなくて。
自分にも欠点はあるけど、僕はこうして社会に合わせていきます、とこういう風に対応している、ということができればいいってことですよね。
予防もできる人は絶対に人生後半になればなるほど、有利です。幸せになります。
時間を敵にするか味方にするか、ですよね。
蓄積っていうのは、「時間×時間:なんですけど、このパワーってすごいです。
若い人が、お年寄りで本当に蓄積してきた人には絶対に、逆立ちしてもかないません。絶対に百パーセント無理です。それぐらい、”蓄積”ってすごいパワーがあります。
毎日コツコツと良い時間を使っていけば良い習慣の蓄積という最強の資源が手に入りますよね。
もうこれって、幸運の女神が背中に付いてるような状態なんですよ。もう悩みも出てこないし、ラッキーなことしか起きないわけですよ。これを自分で作っていくってことですよね。人生をかけてね。
逆に悪い習慣の蓄積も、めちゃくちゃパワーがあります。疫病神が背中に付いているようなもので、歩くたびに厄介ごとが発生してしまいます。悩みが噴出してきます。
ぜひ、時間を敵にするのではなく、味方にしましょう。