
前回、好きなことで働くために知っておくべき事。働き方は今後どう変わっていく?という記事で、私たちが今生きている現代は、
- ①テクノロジーの発達(インターネットの普及)
- ②社会構造(人口)の劇的な変化
により、好きなことを仕事にしていける可能性が高い、激動の時代でもあり、”大チャンス”の時代であるということを書きました。
しかし、私のブログにもたくさん相談を頂くのですが、「そもそも好きなことが分からない」という大きな問題があります。なんにせよ、社会生活を行う上では仕事をしてお金を稼がないとやっていけません。
どうやって好きなことを見つけていくと良いのでしょうか?また、それをどうやって仕事として人生に組み込んで行くと良いのでしょうか。
情報が氾濫すると人は混乱する
今はAmazonでを何か買おうとすると、それこそ何1000種類も商品があります。人は情報が多すぎると逆に選べなくなってしまいますよね。混乱するんです。
昔は武士の子は武士、政治家の子は政治家、みたいな雰囲気が強かったと思いますが、現在はそうとも限りません。価値観が多様化して、どんな仕事や人生を選べば良いのか、情報が多すぎて選べない、という人が多いと思います。
文化と経済、つまりは社会が成熟すると、差別も少なくなるし、便利な商品が沢山でてきて、普通の個人の選べる選択肢は無限に増えていきます。そもそも選べない環境だったら、どうしよう?って悩みません。淡々と目の前の事をこなしていくしかないですよね。
昔に比べていろんな職業も選べるし、途中で方向転換も、もちろん可能。そのための勉強もオンラインなんかでしやすい時代です。
なのにみんな何も選べず、現状のままの仕事を延々と続けてしまう、という何とも不思議な状態に陥りやすいようです。
現代は”逆算思考”が必須
これだけネットで調べると情報が溢れている時代。
私も、色々あって、自分の人生が行き詰まったと感じた約3年前(3年前の様子はこちらに詳しく書いています。職場でいじめられていた理学療法士が上司と先輩に復讐した話)、必死で毎日ネットを調べまくって、何かしら自分が熱中できて、しかも少しでも稼げるようなことはないかと探しました。もちろん、大前提として、ネット上には怪しい情報も沢山あります。でも、そんなこと言ってられないくらい当時は必死でした。で、ブログを本気でやってみよう!と思うに至る訳です。
まず言えることは、人生を一つの道と捉えた時に、現状から分岐していく道を定めるために情報を探すと、ほとんど無限の選択肢があるので、結局何も選べなくなってしまうということです。
出口、つまりはゴールを決めて、そこに行くための最短の道を選ぶ、というやり方が良いと思います。
まず自分の望む人生をイメージして、それに必要な要素を得る。そのために必要な情報を集める、という具合です。
カレーを作るときにカレーの完成形をイメージしてから、材料を買いに行き、料理しますよね?
いきなり材料を買いに行くと何を買うべきか悩ってしまい、スーパーでウロウロしてしまうことになります。家に帰ってから、何を作りたいのか先に決めておかないといけないですよね。未来から逆算して現在の選択肢を選んでいく、という考え方です。
時間が過去→現在→未来と流れているという常識がありますが、それをちょっとアレンジして、未来→現在と流れている、と考えてみると丁度良いと思います。
未来を先に決めてしまうのです。
ここで重要なのが、自分の望む”仕事”ではなく、望む”人生”を選ぶということです。
私たちの業界(リハビリ)でもよくあるのは、国家資格を取ることがゴールのように思ってしまうことです。資格の取得はリハビリの仕事に就くためのゴールでしかありません。
理学療法士や作業療法士を仕事にして、何を成し遂げたいのか?が本質的に重要なんですね。これは意外と忘れてしまいがちで、手段が目的になってしまうことは他にもたくさんあります。
仕事はあくまで人生を輝かせるためのツールに過ぎません。仕事を中心に夢を描くのではなく、人生を中心に仕事の夢を描きましょう。
そして、人生にはどこまで行ってもゴールはありませんし、仕事みたいに「結果が全て」というものでもありません。私たちは、学校や会社で結果が全てという教育をずーっと受けてきているので、ついついなんでも結果を求めてしまいます。
しかし、「過程こそ全て」なのが人生です。
最後の時を迎える時に「良い人生だった」と過程を喜べる人生こそが最高の人生ではないでしょうか。
考えるべきことは仕事だけではない
「世界を飛び回って仕事をしたい!」という夢を持つ人もいますが、それをしてどうなるのか、もっと具体的にイメージすることも大切だと思います。
雰囲気的には、”デキる営業マン”みたいでかっこ良いですが、その先を考えていないと夢が達成してもすぐに飽きるかも知れません。
仕事をするということには、必ず付随して人間関係が付いて回りますし、海外を飛び回っている間、家族はどうするのか?ということも考えておかなければなりませんよね。親に介護が必要な年代なら、何かあった時にすぐに駆けつけることができなくなってしまいます。
自分の理想の人生を描くために、
- 収入がどれくらいあると良いのか?
- 人間関係=どんな人と働きたいのか?一緒にいたいのか?
- どんな雇用形態が理想なのか?または雇われたくないのか?
- 家族は欲しいのか?家族との時間をどう捻出するか?(何時から何時まで働くのが理想なのか)
- どこに住みたいのか?
などなど、仕事を考える前に、そのベースとなる生活をどうしていくのか、決めておく方が絶対に良いと思います。理想の働き方や職業に就くことができても、それで生活に困る、食えない、ということであれば、いくらなんでもその職業を長く続けることはできないでしょう。
現在日本では非常勤が急増しており、ワーキングプアなどと言われますが、別に非常勤が完全にダメな働き方な訳ではなく、ただの雇用形態の一つです。当然短所もあれば長所もあります。
何より大切なことは、自分の望む人生に合った働き方を能動的に選ぶということでしょう。それが非常勤である、という場合も全然あり得ると思います。
(私は、最終的に非常勤で理学療法士をまったりやりながら、好きなブログや個人での仕事をしっかりとやっていきたいと思っています。)
まず時間を捻出することが最優先
しかし、上記のことを考え始めると、分からないことや考えることが多すぎて、結局何もできなくなってしまいます。
人間は周りの環境に合わせて生きており(惰性とも言います)、強烈に「自分はこう生きたい!」と思い続けている人自体が稀だと思います。だから、ちゃんと
- ①自分の人生を見据える時間を捻出する
- ②自分の人生のビジョンを明確に描くことができる
だけで、その他大勢の人よりも断然思う通りに生きやすくなります。
私もブログを始めた当初は、本を読んだり文章書くの好きだし、ブログを書き続けることができるかどうか分からないけど、とりあえずやってみよう!という感じでした。結局のところ、それしかないのかもしれません。ハマるものを見つけるために色々やってみて、続けられるものだけ続ける。
自分に合わない、しんどいと思ったらサクッと諦める。その代わりに何か違うことを始めてみる。”合わない”ということが分かっただけでも、長い人生では大変大きな収穫だと思います。
ブログだって、1年くらい続けられたら、少し更新が途絶えてもまた必ず復活します。無意識レベルでブログを書くという行為が刷り込まれていて、能動的に記事を書きたくなったりするものです。
逆にいうと、1年も続かない人は向いていない、とも言えると思います。
夜遅くまで残業する仕事に就いていて、さらに家庭があり子供もいる、というような状態だと、とにかく毎日を無事に過ごすだけで精一杯になります。
本当に、1日の中でボーッとする暇な時間が少しでもないと、自分の人生について考える余裕なんてありません。
瞑想するのが成功するために良い、とか言いますが、結局のところ、無心でボーッとできる時間、立ち止まって自分の人生を振り返る時間がなければ絶対に人生を豊かに生きれない、というのが私の持論です。バリバリなんでもがむしゃらにこなすのが良い訳ではありません。
人間にはバイオリズムがあり、これはもはや自然の摂理。晴れの日ばかりでないように、人の心も同じで、上がったり下がったりするものです。
むしろ、バリバリやらなくても良くなる様に、たまに立ち止まって自分をじっくりと客観的に捉えることが必要だと思います。じっくり戦略を練る時間を作った方が絶対に効率が良いと思います。
一日13時間働く美容師さん
ダイエットと家庭の時間が取れないのが悩みとのこと。努力の問題ではなく、まずは長時間労働をどうにかして断捨離しないと何も出来ないと思った美容師辞めろと言いたいのではなく、単位時間当たりの収入を増やす取り組みをして転職、勤務時間を減らす。これは個人でできる
— 西野 英行🌎@セミフリーランスPT (@PT50139040) 2018年5月13日
戦略とは戦いを略すこと。つまり戦わないで勝てることを探ること。
戦うと必ず負ける時が来るので、始めから戦わないで済む場所を選ぶ。
仕方ない時のみ戦う。ここの見極めこそが戦略を立てるということ。
— 西野 英行🌎@セミフリーランスPT (@PT50139040) 2018年5月14日
戦わない方法を探すことが戦略を練るということ。戦うときには全力で戦えるように力を温存しておく時期も重要だと思います。
スポンサーリンク
自分の適性を知る
適職や好きなことを仕事にするときに必ず考えることとして、”才能”があります。才能について考えるために、私は「ストレングスファインダー」という本を熟読しました。
自分でできる適性診断『ストレングスファインダー』を使って自分の才能を見つける方法
その本の中で才能とは、「無意識に考えてしまう、”思考の癖”のこと」と定義されていました。
つまり、日々勝手に、誰からも指示・強制されていないことを延々と考えていることがあり、それが才能である、ということです。
確かに、どの分野でも才能あるなぁと思う人って、とにかくその分野の”思考回数が桁違いだな”と思うことが良くあります。頭が良い、と思いがちですが、ただ単に、何回も何回も、課題や問題に対してあらゆる方向から答えを導くために思考を重ねている答えが多いです。
スポーツ選手でも一流の才能ある人は、普通とは違う”こだわり”ともいえる感覚を持っていたりします。
あれこそが、何千何万回も思考を重ねた結果出てきたその人なりの答えなのだと思います。
厄介なのが、この思考の癖は、自分にとっては当たり前すぎて自分では気付きにくいことです。私は”内省”という資質があるようですが、これは考えることが好きであるということ。確かに私は車の運転中にも、常に頭の中で何かを考えています。たまに目的地を行き過ぎてしまうこともあります。
これは他の人にもあることで、普通のことなのかと思っていましたが、内省の資質を持つ人に特徴的なことらしいのです。
『ストレングスファインダ』ーや、無料でできる『グッドポイント診断』を使って、まずは自分の思考の癖=才能を客観的に確認しておくことは必須だと思います。
なぜこれを学校でやらないのか?と思っちゃいますね。
※無料なのでやってみて下さい。自分の適性を診断するグッドポイント診断
診断の注意点としては、あくまで思考の特性であり、自分をこの診断結果通りに決めつけてしまわないことです。血液型占いみたいにB型だから自分とは合わない!とかいう断片的な解釈では、せっかくの診断が自身の人生を狭める方向に働いてしまいます。あくまで診断なので、きちんと良い面を把握し、短所にこだわり過ぎないことが重要だと思います。
まとめ
情報が溢れ、職業選択を含め、色んな選択肢が個人で選べるからこそ、情報に惑わされずに自身の生きたいように生きるという強い思いが必要だと思います。
他人が決めるのではなく、全て自分が決める、という覚悟が道を切り拓くのではないでしょうか。好きなことを見つけるために、”ひとり旅”になど出る必要はなく、答えは外にはありません。自分の中、奥深くに眠っているのです。
好きなことを見つけるためには、自己理解を深めることが最も重要です。
そのためには、
- 送りたい人生をできるだけ具体的に想像する(未来を決めてしまう=具体的にゴールを定める)
- 時間を捻出する…気の乗らない飲み会に参加しないなど、安易に自分の時間を消費しない、という意識を持つこと。
- 自分の適性を見極める…幼少期〜思春期に夢中になってやっていたことを思い出す。各種の適性診断を受けてみる。(ストレングスファインダー・グッドポイント診断)など
が重要です。
現代は好きなことを探す時に必要な考え方と真逆のような価値観が浸透しています。
- 結果が全て
- 間違ってはいけない(失敗してはいけない)
- 自分にできないことを望んではいけない(身の程を知れ)
- 他人に合わせないといけない
- 忙しく、自分の内面と深く向き合う時間が取れない
これらの価値観は、自分と向き合う時には邪魔になる可能性が高いです。
多様な価値観を自分の中で受け入れ、時と場合によって色んな価値観を”その時だけでも”採用して思考してみると、新たな発見があるかも知れません。