
『人生100年時代』といわれてしばらく経ちますが、”ワークライフバランス”ではなく、”ワークアズライフ(仕事≒人生)”で今後の人生を生きていくためには、自身の特性や持ち味をしっかり認識しておくことが改めて重要だと思います。
キャリアの軸を決めるための「自己診断」

日本の将来を考える時に働き方改革など、色々なことが言われていますが、どこか漠然とした話が多い印象ありませんか?
具体的にこうすれば良いよ!って話は少ない。
これはなぜかと考えてみると、キャリアの選択は「個別性が大変高い」ということに尽きると思います。つまり、仕事を通して最終的に『なりたい自分』が人によって全く違うということです。
だから具体的な話って少ないのではないでしょうか。
給料を沢山貰えれば誰だって嬉しいですが、外資系企業やノルマがある営業みたいに成果を常に挙げ続けなければならないような職業は、私にはとても出来そうにないし、無理してそんなところで働いたところで、いつかは精神的に参ってしまいそうです。
つまり、当たり前ですが、給料を今より少しでも増やしたいと願う人に、一概にこの職業が良いなんて言えるものではなく、自分が仕事や人生に何を重要視するのか?お金なのかやりがいなのか(やりがいと言っても沢山の種類のやりがいがありますよね。)?どんなことに価値を感じるのか?そこを突き詰めて、自分で(自分の頭で)考えておかなければなりません。
できれば下のような流れを経て、体系的にキャリアを考えておくべきだと思っています。
- 自己診断
- 自分の特性や武器を知り・活かす方法を考える
- 転職、あるいは自身の職業や仕事に自身の武器や特性を組み込む(実践する)
そこで、今回は、私自身の特性の自己分析を、
- strength finder(ストレングスファインダー)
- エニアグラム
で行い、かなり納得のいく結果が出たので、参考までにご紹介します。
当ブログはキャリアについて主に書いています。自身の職業人生を考える上で、上述のような適性診断を受けておくことは非常に有意義だと感じています。
なぜ自己診断するの?「目的は自身の才能(特性)を再認識すること」
当たり前の話ですが、一個人の性格的な特性には長所と短所があり、それぞれが混在しています。私もかれこれ35年生きていますので、何とな〜くは自分の特性・武器を把握していますが、はたしてそれに確信があるかというとイマイチ自信がありません…。
今回、各種自己分析を行なってみたのは、この長所と短所を自分で改めて客観的に認識することが目的です。
色々と不安が多い将来。これからは昭和〜平成の時代のように決まった人生の枠・レールはもはや存在しない時代になっていきます。
自身の長所がはっきりしていれば、そこを伸ばしていくように仕事を選んだり、その都度時代の流れに合わせて柔軟に変化しやすくなります。
短所を改善していく方向に人生の舵を切っても、自身も苦しいし、その面で他の人より飛び抜けることは難しいと思います。
私のように才能の自己診断をする場合は、長所に目を向けつつ、それを育てられることをできるだけ人生の中で選択するようにします。かといって、短所を放っておいて良いわけではなく、短所も冷静に認識しながら、です。
決して短所ばかりに目を向け過ぎず、かといって完全に無視しないようにすることがコツだと思います。難しいですが。
自分の才能を発見するツール『strength finder(ストレングスファインダー)』について
ストレングスファインダーは、米国ギャラップ社の「オンライン才能診断ツール」です。
「そもそも才能ってなに?」と思う人も多いと思いますが、ギャッラップ社では、才能のことを「無意識に繰り返される思考、行動、感情のパターン」のことと定義しています。
普段ぼーっとしている時に自然と考えていることや、なにか外部から刺激を受けた時のとっさの反応やそれに対する認識は、確かにパターン化していますよね。
ストレングスファインダーを受診する方法について、ネットで検索してみると3パターンあります。
- 書籍を購入し、付属のアクセスコードをサイトに入力
- サイトから直接アクセスコードを購入、入力する
- アプリをダウンロードする
があります。書籍を購入するのが費用対効果が一番良くて、私もそうしました。
書籍は現在(2018年1月)、関連の本が3冊購入できます。
- さぁ、才能に目覚めよう
- さぁ、才能に目覚めよう2.0(新版)
- さぁ、リーダの才能に目覚めよう
があります。
私は実は、何にも知らずに上の1の旧版を古本屋で2年ほど前に購入(激安の350円で)していました。素晴らしい本だなぁ!と感心していたのですが、古本屋で購入すると、1回しか使用できないアクセスコードがすでに使用済みになっているので、診断を受けることはできませんでした。
そこで、診断を受けるために、今回は『リーダーの才能に目覚めよう!』を新しく購入してアクセスコードをゲットしました。
一般の方は新版の『さぁ、才能に目覚めよう2.0』を購入、組織のマネジメント層の方は『リーダーの才能に目覚めよう』を購入して診断するのがおすすめです。
診断方法
ギャロップ社のサイトにゲットしたアクセスコードを入力すると、全177門、回答するのに30分くらいかかる質問があり、それに答えていくと診断できます。
ちなみに、一問20秒でタイムオーバー(強制的に次の問題に移る)になるために、あまり考え込まずに直感で答えていくと良いと思います。私は考えているうちに次の問題になってしまい、177問中3問程答えられていません…。
診断結果
全部で34個ある資質の内、上位の5つが判定されます。
私の強み5つは、
- 着想
- 内省
- 共感性
- 収集心
- 個別化
でした。
それぞれの資質の詳しい説明がサイト内で確認できます。
(↑クリックで拡大)
私はこの診断を行なった後に書籍を読みました。書籍の中では具体例として、それぞれの資質を持つ人物がどのような仕事に就いて、どうやって成功を収めたかについて書かれています。
大変参考になりますが、内容自体は診断の補足程度の感想です。とは言っても、読まないと診断結果をどう活かせば良いのかさっぱり分からないので、きちんと読むことをおすすめします。
診断結果を活かす方法
ストレングスファインダーでは、診断結果をどう活かすか?が最も重要です。
活かし方を以下に説明します。
1.自分のTOP5の特性を深く理解する
特徴的な資質トップ5の順番がほとんど同じ人間は地球上にほぼいないそうで、これこそが自身の特性=才能ということになります。
それぞれの資質を掘り下げてサイトやネットで調べていくと、実際にその特性を強く持つ人がその特性を説明しています。
『着想』の動画を見てみると、確かに、私は仕事においてルーティン的な作業(事務作業など)が大の苦手です。全く意欲が湧かず、いくら頑張っても気付くと”やっつけ”になってしまいます。しかも、世の中の大半の仕事には、このルーティン的作業が必ず入っています。学生時代のアルバイト経験からそれはすごく感じていました。
「自分の努力が足りないせいだ!」と思って今まで色々工夫してなんとかやってきましたが、やっぱりそもそも向いてないからなのか…とかなり腑に落ちました。
一方で、学生時代に音楽、詩や絵を創作していたこともあり、自身の頭の中にある漠然としたイメージを外に形にして表現することは大好きです。
というか、自然にやってしまっているレベル。(この自然過ぎて自分でも長所に気づかないところをはっきり認識できるところがストレングスファインダーの最も素晴らしいところ。)
ブログもまさしくその中の一つのツールとして自己認識しています。
リハビリの仕事も、一番好きなところは「患者さんの個別性に合わせてリハビリプログラムを発想し、創造していくこと」だと思っていたので、ズバリだと思いました。
私はトップ5の才能の中でも『内省』の内容が一番自分にしっくりときました。
私は他人から”ぼーっとしている”と言われることがあります。(最近はあまりありませんが、10代、20代前半の頃は親とかアルバイト先でよく言われました…)
この動画を見ると、内省の特性がある人は、決して何も考えていないのではなく、自身の頭の中の思考を止めることができなくて、一時的に外界の情報を遮断しているためだ、ということがよくわかります。
さらに私のように『着想』の特性と合わさると、頭の中で着想→思考が無限ループするため、他者からはより”ぼーっとしてる”ように見えるのでしょう。
この動画の方が言っているように、私も通勤のため車に一人で乗っている時間、気付いたら頭をフル回転して夢中になって何かを考えていることが頻繁に、ほとんど毎日あります。
それが自分にとってはかけがえのない大切な内省の時間だ、ということに最近気づきました。
2.それぞれの資質の組み合わせ方法を考える
それぞれの資質は組み合わされて表出されます。どれかが一つだけの資質が単体で発揮されるわけではなく、それぞれに微妙に影響しあっています。
自分は、『個別化』された情報を『収集』し、組み合わせて新しいアイデアを生み出し(『着想』)、実行した後に『内省』してアイデアの質を上げていくような仕事が向いているのかなぁ…?とか色々と考えました。企画とかですね。
どんな仕事に向いてそうか、前後に並べ変えたり入れ替えたりして、組み合わせを色々と考えてみると良いと思います。
私の場合だと、理学療法士の仕事はやっぱりかなり合っているんだなというのがはっきりしますね。
実際、今の仕事は大好きです。
3.資質の「強みの領域」を確認する

次に、この表の中で自身のトップ5の資質がどの強みの領域に当てはまっているか確認します。
私の場合だと、戦略的思考に3つ、人間関係構築力に2つあります。その代わり「実行力」と「影響力」の強みに属する資質が入っていないので、それらの資質を持っている人と組んで仕事をすると良い、ということが分かります。
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私に向いている働き方のスタイル
上記を踏まえ、私の場合だと、『戦略的思考でアイデアを考え、それを他者に共感させ、個別化して情報を伝え、実行に移す段階では、実行力や影響力の特性が強い人にサポートしてもらうような働き方が良さそうだ』ということが分かりますね。
ここは資質が弱いので、できないこともないけれど、やっていく段階でストレスを感じたりしやすいし、内的な喜びを感じることが少ない、ということになります。
まとめ
今回は才能診断ツール「ストレングスファインダー」を使い、自身のキャリア形成や働き方を考え直す方法をご紹介しました。
才能(特性)は、あまりにも自分にとって自然なことなので、自分で普段気づかない独特の思考や行動のクセを見直す非常に良い機会になりました。
冒頭で書いたように、自分に合っていない仕事や働き方をしても、たとえ短期的には金銭的に充実しても、決して長くは続かないと思います。
働くことで得られる対価は金銭的な報酬だけではありません。
人生100年時代だからこそ、好きで長く仕事を続けられるように、内的な充実、つまりは、
- やりがい(価値・意味を感じる)
- 満足感(充実感)
- ストレスが少ない
- 嬉しい、楽しい
という感覚を重視して職業を選んだり、一つの職業の中でも専門分野を選んで深めていくと良いと思います。
ストレングスファインダーによる自己適性診断は書籍代の1.900円程度払うだけで受けられます。非常にコスパの良い自己投資です。良ければぜひ試してみてください。