
オンラインコミュニティについて、私が思っていることを書きました。
まだ「個人」で消耗してるの?
私はオンラインコミュニティに大きな可能性を感じているのですが、なかなか周囲にこの想いが伝わりにくい感触があります。
「オンラインのコミュニティなんて、ただの金儲けの手段で、要するにファンの囲い込みやろ?」って思ってる人が多いのではないでしょうか。
そうではなく、オンラインコミュニティにはもっと大きな可能性があります。
私はブログに注力していますが、実は結構大変です。
「影響力を持つ!」とか、「個人の時代!」なんて言われていますが、普通の個人が何となくネット上で情報発信したところで、なかなか簡単にはキンコン西野さんみたいにはなりません。(当たり前の話ですが)
だからこそ、インフルエンサーが希少価値を持つわけです。
SNSのフォロワーだって簡単には増えないし(そもそも、フォロワーが多ければ良いって考えもおかしいですが)、ブログなんてコツコツ積み上げ型ツールの代表です。
お気付きだとは思いますが、有名なプロブロガーが、「情報発信は最強の武器だ!ブログをやろうぜ!」なんていうのは、コマーシャル(マーケティング)的要素も少なからずあるんですよね。恐らくマーケティングって本来そういうものです。
他のものでも何でもそうで、リンスだって本当は別に必要ないけど「リンスで髪サラサラしようぜ!」というのと同じです。リンス→ブログになっただけの話。
ブログの世界は、来る日も来る日もコツコツ文章を書き続け、やっとアクセスが集まり始めたかと思うと突然、Google様の神の裁きを受けてアクセス数が半減、ということもある理不尽な世界。(私も体験済みです)
「誰でも簡単に情報発信できる!SNS、ブログで速攻インフルエンサー!」みたいなもんじゃないんですね。普通は年単位で情報発信して何とかなるかどうか…といったところ。
私もブログを数年やってきたので、このしんどさは体験して知っています。
「個人の時代」の弊害
インターネットやシェアリングエコノミーの普及は、確かに以前より個人が活躍できる場を広げました。
しかし、まだまだ理想からはほど遠いのです。
VALUやTIMEBANK、CAMPFIRE(クラウドファンディング)で簡単に目立てるし、ヒト・モノ・カネを以前より簡単に得ることができると言われていますが、まだまだ一般庶民には手が届きません。
普通は審査にすら通らず、土俵に立つことすらできない。
この事実はバッサリ切り捨てて、無かったことにして話が進んでいるように思えてなりません。評価経済主義は全く理想的ではなく、結構残酷です。「弱者に厳しい側面」もかなりあります。
これからは貧富の差が進むとか、より顕著な格差社会になるとか言われるのは、そういった側面もあるからだと思っています。
上記の各サービスは個人のネット上の影響力が前提条件として考慮され、すでに影響力がある人がさらにそれにレバレッジを掛けるためのサービスであり、本当の”庶民の戦略=農民の竹槍”としてはまだまだ機能していないと感じます。
メルカリ、BASEやココナラで個人の所有物(無形のスキルなども含む)が簡単に売買できたり、”個人の時代”と言われて、それを代表したようなサービスもありますが、実際に使ってみるとその欠点も見えてきます。
個人対個人でやり取りするこれらのサービスは、相手がどんな人か簡単にはわからないので、信用が見えにくく、サービスのやり取りが安心して行えません。
個人情報が抜き取られるとか、騙されるとかいうことではなく、(ここは今の時代、最低条件でクリアしています。)「本当に信用して仕事を任せても良い人物かどうか?」が判断できないということです。
ココナラでフリーのSEに、「アプリを作ってください!」とお願いしたところで、適当に仕上げて「できました!」となるかもしれない。つまり、形と納期は担保されてちゃんと納品はされるが、気の利いた(望んだもの以上の)アプリを納品してくれるという保証はどこにもないのです。
実際は仕事がやり辛いし、使いにくい。
そこで、オンラインコミュニティの出番です。
コミュニティで個人の影響力をブーストさせる
情報発信を軸としたコミュニティをオンライン上で作り、そこに入ればブログ・SNS初心者でもすぐにある程度の影響力を持てます。
コミュニテイ内で信頼関係を築いておけば、リツイートしてくれたり、拡散に協力してもらえる確率がかなり高くなります。これは何もズルイことではなく、”普通の戦略”です。
インフルエンサーはほとんどみんな、自身のコミュニティやオンラインサロンを所有していますよね。
何も知らず表だけ見ると、単純にSNSでの発言が尖っているからシェアされるのだ、と思いがちですが、実際は裏でコミュニティ内で信用を稼いでたり、メンバーが拡散の起点を作ってくれているから、という側面も多分にあります。
プロブロガーだってアフィリエイターだって、ネットを中心に活動している人たちは皆、独特の”ムラ(村)”をアンダーグランドかつオン・オフラインで形成、影響力を高め合っています。もはや常識レベルです。
これは何も代表者や一部の人だけでなく、コミュニティ内で信用を得ることができれば、誰でも可能なことです。広大なインターネット上で目立ち、信用を得るのは大変ですが、小さいオンラインコミュニティならその難易度は明らかに下がります。
私のコミュニティではこれを強く意識し、私が一応運営者となっていますが、決して自分だけ目立とう、というのはなく、現在「研究スレッド(リハビリ研究分野の意見交換や情報収集の場)」をメンバーの方に立てて頂き、企画を行って頂いたりもしています。
今後このような形を進めていき、コミュニテイ内でも自律分散型のシステムを作っていきます。
コミュニティ単位でトークンを発行、可視化し、外部に価値を生み出す
さらに、個人で持っている”小さな価値”をコミュニティ内でより増大させ、信用性を高め、社会的により役立たせることができます。
例えば、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士であれば、”栄養マニア”みたいな人とかは全国にたくさんいる訳です。きっとあなたの周りにもいると思います。(笑)
うちのコミュニティでも、
- 園芸療法の知識に長けた方
- セラピストなのにアフィリエイトなどのネットビジネスに長けた方
- 訪問リハビリ分野の情報に長けた方
などなど、たくさんの素晴らしい突出した知識とスキル(価値)を持つ方がたくさんいます。
現在は、それを個人で患者さんのリハビリの際にアドバイスする知識として活用するか、より深めて研究し、文献を書いて発表する、などの方法がありますが、ネット上のコミュニティを使えば、もっと簡単にその価値をネット上で拡散・拡大させることができます。
別に何か栄養分野みたいに突出して詳しい分野がない人でも、専門家ならリハビリの臨床で、色んな種類の車椅子を毎日見て、使っている視点から「こんな車椅子あったら良いのに…」というようなアイデア的価値はみんな絶対に持っているはずなんですね。
そして、それは車椅子のメーカーや開発している側の人からしたら、「喉から手が出るほど欲しい情報」であったりする訳です。
”価値”とはそういった側面があります。
お金持ちは時間を得るためにお金を提供したがりますし、お金がない人は時間を提供してお金を得ます。それぞれ、自分には充分あるのに、相手に不足している部分を補うこと、その差分がすなわち”価値”になるのです。
個人で「こんな車椅子作って!」と世間に対してSNSで発信するよりも、コミュニティ内でそういった意見を集約して「リハビリの専門家が100人集まるコミュニティ」として、コミュニティ単位で世間にアプローチ・情報発信した方が絶対に信用値が高く、その価値はより高まりやすくなります。
しかし、問題は、この価値が見えないし、わかりにくいところ。そこで、ブロックチェーンによるコミュニティ単位でのトークン発行が有効だと思っています。
この前、Twitterでこのようなツイートをしたところ、
外部的には価値⇄お金という流れもありつつ、価値⇄価値という流れをコミュニティ内で作りたい。
勉強会を無料で受けて、お金払う代わりに自分の得意分野の勉強会を開催する、とか。
— 西野 英行@Mirai no PT (@PT50139040) February 18, 2018
アースコミュニティの「ワクワクメイカー」、なかやま氏(@circlehippo)にご紹介頂き、今春4月より「TSUNAGU」というサービスをリリースされる冨田さん(@mugendai_waku)をうちのコミュニティ「アース」にご招待させて頂きました。
「TSUNAGU」では、「ヒト・モノ・コトを繋ぐサービス」を提供する予定とのことです。来年には、トークンの発行を目標に動いておられるそうで、まさしく私の運営する「優しい経済圏 アース」にぴったりのサービス!!
冨田さんとのご縁は、ずっと待ちに待っていた「神の一手」だと思っています。ちょうどそう思っていた時に、この記事を読んで超共感しました。
すげぇいい記事。「自分が本当に好きなことを継続していれば、ビジネスにするのが上手な人が現れて、勝手に道をつくってくれる」というのはまさに! /【金言の嵐】「自分を仕事にする」なんて無理じゃない? はあちゅうに聞いてきた|新R25 https://t.co/faDp6wQaSl
— ikehaya | Blockchain (@IHayato) February 21, 2018
うちのコミュニティ内で各種実験をして頂き、冨田さんがより求める最強のサービスを作るために、できる限りご協力させた頂ければと思っております。
良ければみなさんもご協力下さい(^ ^)
埋もれた人と価値を掘り起こす
私は自身を、完全に実社会ではルールに馴染みにくく”デキナイ奴”と認識しており、どちらかというと社会不適合な空想家タイプだと思っています。だからこそ、こんなブログをコツコツずっとやっているのです。(笑)
みなさん薄々感じている通り、ブロガーってそういった感じの人が多いです。もちろん、そうでない人もたくさんいらっしゃいますよ。
これは別に自分を卑下している訳でもなく、それが心底ダメと思っている訳ではありません。”事実を確認する作業の一つとして、自分を客観的に捉えるとそう感じる”ということです。
私は、だからこそ社会に対してできることがあると思っていて、私のように埋もれてしまいがちな人たちをできるだけ実社会で目立たせ、評価されるようになって欲しいと思っています。
でも結局は周りにコミュニティの価値を認めてもらうためにはマネタイズが超重要で。
ちゃんとお金も生み出さないと既存のただの仲良しサークルで終わっちゃう。— 西野 英行@Mirai no PT (@PT50139040) February 18, 2018
オンラインでいくら頑張っても、しょせんそれはバーチャル。
結局はオフライン、実社会での影響力を持たなければ意味がありません。オンラインからオフラインへ。これが私の2018年の目指すべき目標でもあります。
コミュニティ内でのトークン運用案
コミュニティ内でトークンを運用するに当たり、”今までのお金で可視化できない価値”を可視化できることが最大のメリットだと思っています。
- 自身の得意分野の勉強会をオンライン上、コミュニティ内で積極的に開催する
- 相談を積極的に受けて悩みを解消してあげる
- ネットにない情報(より個別化された、その人に合った情報)を提供する
こういったことをするとトークンが発行される仕組みを作ることで、今まで、他人に優しい誠実な人が得られていなかった(可視化できていなかった)評価を可視化したいと思っています。
ブロックチェーンで管理すれば、その人がどんなことをしてトークンを稼いだのか、その人の”色”が反映できるかもしれません。それが色の付いた、その人にしかない実績になり、実社会での影響力に繋がっていけば最高です。
価値はまだまだ埋もれている
ブログやSNSが出てきた頃は、個人でも活躍できる!と言われていましたが、それは今では一部の人の話。
今、ネット上には、「信用を蓄積できない、フォロワーが1000人もいない奴に価値はない」というような雰囲気があり、私は非常に萎えてしまいます。
これでは、以前の「昭和的根性論」とほとんど同じではないでしょうか。「切り捨て御免」状態。一体いつの時代なのか?
ネット上でも相変わらずみんな大衆迎合的です。
過去にはリアルと反対の価値観を唱え、人を惹きつけるインフルエンサー達が今までは1周回って「リアルの反対の反対」を主張し始め、結局リアル社会と同じ、昭和的ニュアンスを醸し出すようになってきているように感じています。
本質を見誤らず、「小さな個人が持つ小さな価値を最大化させる方法を模索すること」こそが、これから必要ではないかと思います。
あなたの持つ常識は誰かの常識ではなく、スペシャルな価値を持つ知識です。私はそう信じて疑いません。
そして、その価値を最大化させて世間に評価されるシステムを構築できれば、と思っています。