
あなたは周りの人が自分と同じだと思いこんでいませんか?あなたの常識は他人にほとんど通用しません。それはなぜでしょうか?
- あの人は空気が読めない
- 私が期待したことをやってくれない
- 他人と関わると思い通りにいかずにイライラすることが多い
そんな悩みはありませんか?実は、これって当たり前のことなんです。
私達の周囲を良く観察しよう
日本の発達障害の人の割合は人口の約10%と言われています。これは左利きの人と同じ位の割合です。さらに知的障害グレーゾーンの方は15%と言われています。グレーゾーンとは知的障害と健常者の間で、健常者がIQ100前後なのに対し、IQ71~84以下の方のことを指します。
合計すると約25%の人が多様性に溢れた人であると言うことです。
さらに、統合失調症や各種の精神障害を含めると約30%程度が普通とは違う感覚を持った人たちと言うことになります。
実に、確率でいうと、あなたの出会う人のうち3人に1人が私たちとは少し違う常識や認識、感覚を持っているのです。
私たちが思う「当たり前」や、「常識」、「間」、「空気」を読むような事を誰もができると思う方がおかしいのです。
だから、私達は他人とは合わなくて当たり前です。もし空気を読み合ったりすることができるのならば、それは奇跡的なことであり、文字通り「有り難い」ことなのです。
上司が仕事ができるとは限らない
同じように、人間関係の勝手な思いこみの例では、上司に不満を持つ人の多くが上司を勝手に決めつけています。
- 上司なのだから下の者よりも仕事ができて当たり前だ。
- 偉い人は人間性が良くて当たり前だ
と勝手に決めつけている人が多いです。勝手に決めつけても良いのですが、それに期待し、落胆し期待通りに相手が動かないと怒りを向けるのはあまりにも理不尽すぎます
理不尽な上司に怒っているあなたの方がもっと理不尽なのかもしれんない、ということです。
権威性と人間性は全く関係ない
そもそも、日本人は、地位や権威がある人のことを、人間性が高いと「思いたい」傾向にあります。これは仏教の文化的な影響だと思います。”徳”の概念ですね。
具体的に、政治家の不倫がよく叩かれるのが良い例です。みな、偉い職業である政治家には品行公正を求めます。しかし、政治家は品行方正だから政治家になったのではなく、選挙で選ばれたから政治家になっただけです。そして、政治家には品行方正を求めるのではなく、良い政治をすることを求めるべきでしょう。
みな薄々気づいている通り、実際は権威と人間性はまったくの別物です。少し冷静に世の中を眺めればすぐに分かりますが、権威があって、お金もあって、社会的に成功していても、人間性が高くない人は世の中に溢れています。
幻想の中で生きると辛い
「FACT FULNESS」という本が少し前に有名になりました。有名で聡明な学者ですら、世界の状況を正しく認識できおらず、チンパンジーが答えるのと同等レベルの世界状況の把握しかできていなかったそうです。
事実は、私たちが思っているものとは全く異なります。
思い込みで周りを眺めると、幻想の中で生きているのと同じ状態です。現実との間に大きなズレが生じ、そのズレが周りとの軋轢を生み、余計な苦しみが生まれます。
人間関係は生きていく上で絶対に避けて通ることができません。もし何か憤りを感じたり、不満を感じたときに生きづらいと感じるのであれば、相手を変えようとするのではなく、まず自分の前提を疑ってみることで一気に疑問が解決したりします。
- 他人を変える前に、まずは自分を変える
- 自分が変われば世界は変わる
- 自分以外は変えられない
こういったことを徹底することが、ウェルビーイングな生き方をする上での大前提です。