ダメな人の扱い方「多様性があるからこそ発展できる」


「世の中が優秀な人ばかりであれば、社会はもっと良くなるんじゃない?」と思ったことはありませんか?実際は、優秀な人ばかりになると大変生きづらい社会になってしまいます。

なぜでしょうか?




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SNSを見てると、

  • 優秀な人だけを集めれば組織は上手くいく
  • 優秀な人だけで社会を形成すれば良い
  • 労働力に寄与しない高齢者や障害者を社会から排除すべき

みたいな論調をまれに見かけますが、完全に”間違った妄想”であり、実際は弱者や優秀ではない者を排除した社会は絶対に上手くいきません。

歴史が証明すること

過去に日本で、「優生学」が熱心に研究されていました。「優秀なやつを集めればよいんじゃね?」なんて誰でも簡単に思い付くことなので、すでに過去に盛大にやっているんですよね。

優生学とは、「人類の遺伝的素質を改善することを目的とし、悪質の遺伝的形質を淘汰し、優良なものを保存することを研究する学問」のことです。

優生学にもとづいた政策は特にアメリカ、ドイツ、北欧、スイス、カナダ、日本で広く実施され、日本では「国民優生法(1940 – 1948)」「優生保護法(1948 – 1996)」に基づき、精神疾患やハンセン病患者の断種手術や人工妊娠中絶が行われていました。

つまり、わかりやすく言うと、

劣っている(と勝手に国が断定した)人を根絶やしにすれば、国はもっと良くなる。

という考え方ですね。いかにも人間らしい、愚かな考え方だなと思います。しかし、現在、優生学が支持されていないのは、完全に間違っていることが証明されているからです。

実際は、色んな人がいるからこそ、社会は発展していきます。これも歴史が証明していることです。

優秀な人とは?

そもそも、「優秀な人」とはどんな人でしょうか?

戦国時代であれば、人を平気で大量に殺せる武将が優秀な人かもしれませんね。しかし、現代では、そんな人は反社会的な大量殺人鬼で、最も「だめな人(無能な人)」でしょう。戦時中の日本であれば、「兵士として戦えない人」を「無能な人」とするでしょうね。

ベンチャー企業であれば、リスクを恐れず挑戦する人を優秀な人とするでしょうし、大企業であれば、上の命令を確実に遂行できる人を優秀な人とするでしょう。

つまり、「優秀」という評価は、時と場合、場所によって異なります。古今東西、どこでも通用する「完全無欠の優秀な人」なんて存在するわけがなく、能力は環境によっては短所になったり長所になったりします。(だから、私達は自分が評価される場所を選ぶ必要があります。)

もし、会社や組織内に「だめな奴」がいるからこの組織は良くならないんだ、と思っている人がいたら、それは間違いで、そういった人をどう活かすか?でその組織の価値が決まるんです。

ダーウィンの進化論から学ぶ

どんな生物も、進化する際にかならず多様化する、という戦略を取ります。

人類も、私達の祖先であるホモ・サピエンス以外にも、「ホモ・ネアンデルターレンシス」や北京原人として知られる「ホモ・エレクトゥス」など多様な人種がいました。

これは、「どうなるかわからない、環境の変化に対応するため」です。みんな同じであれば、環境が急変したときに全部死んでしまい、子孫を残すことができません。しかし、多様化していれば、生き残れる種族もでてきます。

全ての生物は、そうやって今まで子孫を残してきました。つまり、「今は劣っていると思われる個体も大切にして、多様性を維持していかないと生き残れない」ということです。

組織でも社会でも同じで、「多様性があるからこそ、発展・維持できる」というのが歴史的事実です。

まとめ

ダメな人を抹殺するような社会は最悪です。やがてみんなダメになります。ダメな人も、違う環境では優秀な人になる可能性が十分あります。会社では、特に変化が激しい現代では、むしろ積極的に多様な人を雇う必要があります。色んな人がいるからこそ、社会は豊かに発展していくのです。

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