ダブルライセンスはキャリアアップとしてありなのか?


これからの日本、医療・福祉業界を考えると、ダブルライセンス、つまり資格をもう一つ取ってキャリアを広げようと考える方もいらっしゃるでしょう。これはキャリアアップとして当然考えることだと思います。

それでは、ダブルライセンスはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?身近な例を参考に、本当にキャリアとして有効なダブルライセンスの活かし方を考えていきます。

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療法士のダブルライセンスでよくある例

ダブルライセンスを活かすにはどの組み合わせがよいのか、よく考える必要があります。一番大切なのは相性です。

私の周りの人を参考に療法士と相性が良い資格を探っていきます。

療法士と柔道整復師

開業したいのであれば、療法士と柔道整復師は相性が良いと思います。

ご存知の通り、理学療法士は医師の指示がなければリハビリができないため、診療報酬の範囲で開業は出来ません。

一方、柔道整復師は、整骨院の数の多さを見ていてわかる通り、開業することが可能です。

最近は自費診療で開業する療法士も増えていますが、1年後に開業して廃業せず残っている確率は10%程度とも言われており、かなり厳しいのが現実です。

 

また、理学療法士は名称独占という法的縛りがあるので、理学療法をしますと看板に掲げて開業することは出来ません。

コスト

もし、自費診療で開業するならそれらを踏まえて、勝算があるビジネスモデルを練ってやるか、です。かなりのアイデアと経営手腕が問われるでしょう。しかし、療法士はビジネスとか、実務系に疎い方が多く、普通に開業しても困難を極めるのではないかと思います。

 

私は以前アルバイトや、一般企業で働いていて、初めて病院に勤めた時、こんなに緩いんだ・・と思ったくらい、一般企業は利益を上げるために必死でコストに対してシビアです。

病院などは診療報酬という国のお金がもらえる為、一般企業に比べたらまだまだ利益についての考えがシビアではないと思います。

 

例えば、一般企業では人件費について、かなり言われます。
「お前が20分無駄な動きしたら、いくら損をしているか考えろ。」と何度言われたことか。

アルバイトしていた工場では廊下は昼でも真っ暗が当たり前。電気代を節約するためです。

 

給料明細にある自分の給料と勤務時間を割れば、1時間当たりの私の時給が出ます。

療法士で、人件費を計算したことがある人は少ないのではないでしょうか?

 

一般企業では何か自分が動こうとする時、たとえそれがお客さんの為であろうと、人件費を考慮し、赤字ならあまり勧められることではありません。内緒でやるか、後々利益が上がるように動くかです。

 

療法士業界での家屋調査とか、訪問調査は一般企業ではあまり力を入れてやらないのではないかと思います。それ位シビアにやらないと事業で利益を挙げることは難しいと思います。

療法士と看護師

看護士

療法士の平均給料が390万に対し、看護師の平均給料は472万と高給なため、ダブルライセンス取得を考えている方も多いでしょう。

しかし、看護士も重労働が指摘されており、夜勤や日夜の患者さんの対応に追われており、決して楽な仕事ではありません。

あと当然ですが、女性が多い職場なので、それなりの人間関係の苦労はあるかもしれません。

正看を取得するには5年かかるため、今から取得するのは余程決心がいりそうです。

理学療法士と作業療法士

知識を付けるという意味では患者さんを診れる範囲は格段に上がるでしょうが、給料や昇級に関してはこのダブルライセンスでは難しいかもしれません。

私の周りでこのダブルライセンスを持っている人は、お金とか給料はあまり気にしていなくて、勉強のためとか興味があったからという人ばかりです。

選ぶ資格のジャンルが近すぎてもダメ、遠すぎてもダメ、それがダブルライセンスの難しいところですね。

大学・大学院を出て、修士・博士を取る

理学療法の研究をやりたい方、大学教員を目指す方は修士・博士の学位を取得しても良いでしょう。

しかし、実際に臨床で働く上では給料にプラスになったという例を聞いたことがありません。

 

専門学校の教師は臨床経験5年以上で就職できることが多いみたいです。しかし、大学の教授となると、修士は最低取って、論文を数十個書いておくと就職に有利だと聞いたことがあります。

さらに、大学は任期があり、4年で更新制などがあるみたいです。せっかく修士・博士をとっても、4年で解雇される可能性もあるという事です。これではパートとかと変わらない不安定さです。

ダブルライセンスのメリットとは?

ここまで考えてみると、あまりダブルライセンスはキャリアとして有効ではないのか?と疑わしくなってきます。

それでは、本来ダブルライセンスのメリットとはどこにあるのでしょう?一般的に世間で言われていることを挙げてみます。

リスクを分散する

ダブルライセンスの最大のメリットは”リスク分散”にあります。

医療界で資格を持っていても、国の方針の変更で診療報酬が下がって給料に響いた時、違う職業の資格を持っていると、そっちでも働くことができます。

なので、投資と同じで「同じ籠に卵をいれない」ということです。

つまり、違う分野の資格を選んでおけば、自分の境遇が悪くなった時に、働けない、働く場所がない、というリスクは減ります。

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専門性を高める

専門性

また、違う見方をすれば、ライセンスを重ねることで専門性を高めることができる場合もあります。理学療法士で言えば、認定理学療法士、専門理学療法士、呼吸認定理学療法士などがあります。

これらを取得することで、自分の強みとして専門性をより強くアピールすることができます。

しかし、これらは全て理学療法士協会の認定資格なので、社会的認知度はないに等しく、現時点では給料や昇級にはあまり関係していないようです。

これらの資格を保有することでセミナーや研修をする時に肩書きが増えるくらいのメリットはあるかも知れません。

取得するまでにかなりの研修を受ける必要があり、時間とお金がかかる割にリターンがはっきりしないため、認定理学療法士資格の保有率は0.8%です。

ちょっと分かりにくかったので、これはどのくらいの確率なのかネットで検索してみると、「風が吹けば桶屋がもうかる」確率と同じだそうです。

「風が吹けば桶屋がもうかる」の機序

  1. 大風で土ぼこりが立つ
  2. 土ぼこりが目に入って、盲人が増える
  3. 盲人は三味線を買う(当時の盲人が就ける職に由来)
  4. 三味線に使う猫皮が必要になり、ネコが殺される
  5. ネコが減ればネズミが増える
  6. ネズミは桶をかじる
  7. 桶の需要が増え桶屋が儲かる

・・・認定理学療法士を持っている人に会うことは、ほとんどないと言ってもいいでしょう。

デメリットは

資格 デメリット

1番は時間がかかる、お金がかかるということでしょう。

両方とも生涯年収に大きく影響する因子です。

 

そもそも、本当にダブルライセンスが有効ならみんなそれを目指していてもおかしくないはずです。

私なんか将来にかなりの危機感を持っている人間なので、ダブルと言わず、トリプルくらい資格を取得していても良いはずです。

なぜ持っていないのか自分でも不思議です・・。察して下さい。

 

しかし、実際はダブルライセンス取得を目指そうと向上心がある人自体がかなり少ないと思います。

あと、お金の面から見てもあまり有効とは言えません。

例えば、理学療法士の資格を持っている人が、看護士になるため、5年の期間を学生で過ごすとします。

理学療法士の平均年収は390万円それを5年続けたら1960万円稼げることになります。

学生の期間をアルバイトで稼ぐとして、収入が月10万と仮定すると、年間120万×5年=600万、つまりそのまま働いていた場合よりも、1960-600で5年間で1360万円の損失となります。

看護士と理学療法士の年収の差が年間82万、学生時代に損した1360万円を取り返そうと思ったら1360÷82=16.58
およそ、16年かかります。それ以降はじめて、年間82万のプラスに転じていきます。

見事に看護士の資格を取得したとしても、就職先を探す、実習を乗り越えるなどの労力を考えたら、そのまま理学療法士で働いている方が良いかもしれませんね。

その他のダブルライセンス

その他の資格も考え方によっては臨床に活かすことができるし、スキルアップ、キャリアップにつなげることができるのではないかと個人的には考えています。

パソコン、IT系の知識・資格

普通に臨床経験を積んでいくと、管理職の仕事を担うようになります。その時にパソコン系の資格を持っておくと有効に活用できます。

医療系の資格を持っている人はなぜかパソコンなどデジタル関係に疎く、アナログ好きな傾向があります。対人職の宿命でしょうか?

 

その中でキラリと光る才能が、パソコンのプログラミングなどの知識、具体的には基本情報技術者などの資格です。

こんな資格を持っていると、それだけで職場で重宝される人材になれます。

 

今後の時代の流れを考えると、パソコンを操れる+ネットで人を集められるスキルがあればさらに素晴らしいと思います。

ネットがビジネスにおける集客の基本となる時代が来ています。

 

また、高齢者のIT化が進み、より高齢者とITが近くなることが考えられます。その時に例えばオンラインでリハビリを指導したり、自主トレを動画で提供したりできる可能性も広がります。

マネジメント関係の資格

2015年からビジネスマネジャー検定という資格がスタートしました。

私も自分の勉強の為に取得しようか考えていたのですが、初年度であり、傾向が掴めないため来年受験しようと思っています。

 

医療従事者はビジネスとか経営に関して、国の医療費で経営しているからか疎いところがあります。

その中でしっかりとマネジメントスキルを明示できれば、武器になると思います。もし、開業したいと思った時にも活かすことができるでしょう。

まとめ

ダブルライセンスによるキャリアデザインでは、

 

・リスクヘッジとして、違う分野の資格を取得する

・同じ分野で専門性を高める

という方法があります。

 

しかし、最も大切なのはその資格を取って何がしたいのか、自分の中で明確にしておくことです。

以前記事で書いたように、お金だけでキャリアを考えると、長い目で見れば失敗する可能性もあります。

 

実際に、上述したように看護師とのダブルライセンスでも給料はそんなに大きく変わりません。

 

結局のところ、あなたが知識を持ちたい分野、その知識を持てばよりいろんな人に役立てると思うなら、少々の苦労をしても取得できるし、活用することができるでしょう。お給料はその後についてくるものではないのでしょうか。

 

色々な専門性を掛け合わせて、おもしろいことを考える医療従事者がたくさん出てくると良いですね。

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結論、”働く環境を自分で選ぶこと”が大切。

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