
人間は、実は言葉よりも、身振りや手振り、表情、しぐさ、声のトーンなどを重視してコミニケーションをとっています。誰かとコミニケーションを取るときには、非言語のコミュニケーションを重視すると真意をつかみやすいです。
コミュ障=非言語を無視する人
コミュニケーションが苦手な人は、このノンバーバルコミュニケーションを理解できない場合が多くあります。同じ言葉でも、ニュアンスを変えると全然違う意味になることが日常ではたくさんあります。
また就職などの面接の場面でも、コミニケーションスキルが重要と言われますが、言葉のことではなく、非言語のコミュニケーションのことです。
私が20歳の時、「きちんとした格好をしていないと信用されない」とよく親から言われていました。当時はあまり納得していませんでしたが、歳を重ねると至極当たり前のことだと思うようになりました。
たくさんの人と出会い、いろんな経験をしてくると、身なり(格好や服装)や表情、ノンバーバル(非言語)なことで表現しているのは、その人自身であることを痛感します。
服装がきちんとしているかというのも、非言語のコミニケーションの1つですし、靴を脱いだら揃えるとか、相手が話している間は話を聞いてしゃべらない、目を見ながら話すなど、これらのことがきちんとできている人は信用できると判断されるものです。そして、実際に信用に足る人物である場合がほとんどです。
いくら口で良い言葉を発していても、これらのことがきちんとできていないと信用されないのが普通です。
本音は非言語にでる
相手のことをあまりよく思っていない場合、言葉ではそれを隠すことができますが、非言語のコミニケーションでは隠すことが難しくなります。
例えば、嫌いな相手が話しているときは目を見ないようになりますし、姿勢も腕を組んだり、体を正面からそらしたりします。”嫌い”という表現を無意識にしてしまうものなのです。
これらのことから分かる通り、実はコミュニケーションは言葉そのものではなく、言葉の裏側にある非言語のコミニケーションをきちんとできるかどうかがすごく重要です。
営業がよくできる人は、決して多く話す人ではなく、むしろきちんと話を聞ける人が多いです。営業だけではなく、カウンセリングやコーチング、リハビリでも、対人相手の職業ではみんなそうです。ノンバーバルのコミュニケーションが上手くできる人は、信頼され、物事がスムーズに進みます。
「コミニケーションスキル」というと、言葉ばかりが注目されますか。言葉などハリボテに過ぎません。いくらでも繕うことができてしまいます。
本当のコミニケーションスキルが高い人と言うのは、非言語のコミュニケーションを駆使しています。では、非言語のコミュニケーションをどうやって深めると良いのでしょうか?
ノンバーバルコミュニケーションの達人はメタ認知を鍛える
メタ認知とは、”認知の認知”のこと。つまり、自分を第三者が見ているように客観的に捉える視点のことです。普段から自分の言動や発している言葉のニュアンス、態度、身だしなみ、しぐさ、表情などをメタ認知を働かせて認知しておくことが、ノンバーバルコミュニケーションの達人になるコツだと思います。
つまりは、人に接するときに、相手を見るだけではなく、自分自身にも注意を払っておくことが大切です。常に第三者の視点で、俯瞰して捉えられるようになると、自分の振る舞いを知ることができます。