
色々情報収集をしていると気付くことがあって、なんでも成功しているものって”パターン”があるんですよね。
少女漫画の時代ごとのヒット作
この前、「少女漫画の歴史」という特集をテレビで放送していました。いつの時代も世の少女たちの憧れの恋愛を描いた漫画は人々を魅了します。
それを特集という形でまとめてみると、面白いことにその年代ごとの世相を反映した漫画が流行っているのです。
例えば、70年代であれば、主人公の少女は大体どの漫画でも「男勝り」で、木に登ることが特技だったりします。この時代は、まだまだ女性の社会進出も活発でなく、「男になりたい!」という願望を内に秘めている少女たちがたくさんいたのでしょう。
80年代では、男性の漫画では”ビーバップハイスクール”など、不良漫画が大流行します。学園ものが多く出回り、その中で少女漫画系ではまじめな少女がちょっと不良っぽい少年に恋をするドタバタ劇が描かれています。
確かに、私が中学生頃にはその名残なのか、不良っぽい男の子が女の子にモテていたように思います。(今はどうだかわかりません・・。)
このように、少女漫画も時代ごとにある一定のパターンがあって、それを踏まえたもので上質なストーリーを展開しているものが大衆に受け入れられ、ヒットしているそうです。
ヒットを飛ばしたい漫画家は、この傾向を探り、そのパターンに沿ったストーリーでその作者自身の特徴を色濃く反映した漫画を描く必要がありそうです。
”自分ができることと時代の掛け算”という方程式
このテレビ特集を見ていると、私は島田伸介さんの話を思い出しました。
「お笑いの成功は掛け算で決まる。自分ができることと時代が求めていることの掛け算や。自分ができることを熟知して、時代が何を求めているのか知ることができれば、ずっとお笑い界の中心にいることができる。
世に言う一発屋のお笑い芸人は、何にも考えていないし、たまたまそれらが重なっただけのラッキーパンチや。息が長い芸人になろうと思ったら、この業界で生きていこうと思ったら、まずお笑いの歴史を勉強すること。そして、その時に流行った漫才を勉強すること。絶対に努力が必要や。
で、自分に今の時代に何ができるか考え続けて実行し続ける。そうしないとお笑い芸人として成功なんかできる訳ない。」
このようなことを伸介さんは仰っていました。これって、別にお笑い界だけのことだけでもないですよね。
どの業界でも何でもそう。
まずは自分に何ができるのか必死に、何度も何度も考える。で、歴史を勉強して知り、その時々に求めらたそのジャンルの一流のものを比較・検証して、隠れている一定のパターンを自分なりに考えてみる。
この隠された一定のパターンを見つけることができた人は、どの業界に行ってもビジネスで成功できる可能性が高いのではないかと思います。もちろん、自分にできることを常に研ぎ澄ましておかないとダメですが。
逆に、自分にできることだけを研ぎ澄ましていても、相手に求められていないことであれば、いくら頑張ってみても受け入れられる可能性は低いかもしれません。
”掛け算の方程式”をブログ運営に当てはめて考えてみる
この真理を、私が現在夢中になっているブログ運営について考えてみると、参考になるブログがたくさんあります。
私が最近よく読んでいるブログは、
です。どちらも個人で始めたブログで、今は法人化されて運営されています。
本業でブログを運営を行っておられる、これらのブログと片手間に執筆している当ブログを比べるのはおこがましいですが、どちらも何百万PVというアクセス数があり、いつまでもいつまでも何記事も読みたくなる記事が満載です。
本当にこれらのブログを読んでいると止まらなくなります。笑
この方々は、自身が昔に苦労した「お金」というテーマに沿って、自身の経験を全て出し惜しみせず記事にしています。
なにより、私がこのブログのファンになったのが、親切かつ丁寧な文章です。
私もこうやってブログを書いたりしているので、どうしても書き手目線でブログを眺めてしまうのですが、これらのブログは本当に丁寧な説明が特徴的です。
一つの商品やサービスを使ってみて、それについて丁寧に説明し、ライバル関係にある競合品やサービスについても解説・説明し、違いが理解できるように構成されている記事がほとんどです。
とにかく丁寧・親切な文章で非常に好感が持てるし、自身の経験に基づいているのでリアリティがある。
節約するためのクレジットカードの選び方なんか、正直私は他のブログを読んでも難し過ぎてよく分からないです。
他のブログはどこかのサイトに書いてあることを、切って張り付けてあるようなの説明のものが多いんですね。
本家のサイトをみればそれは書いてあるんです。でも読んでもよく分からないし、他との比較が書いてないので、結局そのカードに申し込むという選択肢は取れないんですよ。
実感が湧かないというか、リアリティが無くて自分がそのカードを持って得してる!って光景が目に浮かばないんです。
過去に流行ったブログ
上記のブログは今流行っているブログですが、一昔前に流行ったブログでは、社会派ブロガーきちりんさんの、
が有名でしょうか。
Twitterが流行り始めた2008年頃~2010年に人気に火が付いたそうです。結構前だと思っていたらまだ9年程前なんですね。
もちろん今も現役で活動されており、素晴らしい記事を書き続けておられます。
この方の場合は、「1個人がブログを通して成功した初めての人」のモデルケースともいえるのではないかと思います。
個人でブログを書くだけで有名になる!そういったアメリカンドリーム的な夢がこの方のブログで実証され、一気に”ブログ”というツールの認知度が社会的に広まりました。
この方のブログは鋭い観察眼と明晰な分析力で、一般人レベルを遥かに超えたオピニオン記事が持ち味で、眼からうろこが落ちるような記事がたくさんあります。
時代が求めるもの
ブログが世間的に認知度を広めた時期、つまりはちきりんさんのブログの人気に火が付いた2008年頃(平成20年)、調べてみると、ちょうどiPhone3Gが発売された年と重なります。
さらに調べると、2010年(平成22年)からスマホの世帯保有率が急速に伸びています。

一方で2015年(平成27年)の流行語大賞では「ミニマリスト」が選ばれています。
これらのことを踏まえて、私は以下のことを推測しています。
これらのケースから読み解くパターン
ブログの歴史を振り返ってみると、ちょうどiPhone3Gが発売された2008年、スマホが普及し始め、よりネットの情報に手軽にアクセスできる人が増えました。
そして、きちりんさんのように、情報を自分なりに加工して発信するブログに人気が出た。
つまり、世の中は目新しい情報に飢えていたのではないか?そう推測することもできます。当時、新しい情報が欲しい!そう思っている人がたくさんいた。そして、そのためのツールとしてスマホやTwitterが流行り始めた。
一方でそれから7年が経過した2015年の流行語大賞は「ミニマリスト」です。できるだけ生活から要らないものを排除し、必要最低限のもので暮らそうという発想。
人は情報を求め、7年も経過すると情報過多となり、今度は逆に物事を選ぶことができなくなります。混乱します。
スマホが広く普及して、「ググレ○ス」というネットスラングも世間的に認知されている今では、ネットで物事を調べて知識を得ることはもはや当たり前で、いくらでも、嫌でも目新しい情報に触れることになります。
「もう情報はこれ以上いらない!」そういった時代の雰囲気を感じるのは私だけでしょうか。
現在2017年のブログの流行では、事実を事細かく、親切・丁寧に比較・説明するブログが流行っている傾向にあるように思います。しかし、それだけでは足りなくて、さらにアクセスを集めているブログは「情報を捨てるための情報」を提供しています。
情報や商品・サービスがこれだけ溢れている現代の日本で、
- 何を選べば良いのか
- 何を信用して情報を取捨選択すればよいのか
これはみんなに共通する悩みであると思います。
特に家電製品なんかは山ほど情報があふれています。どのメーカーのサイトを見ても「自社の製品が一番!」みたいなことを書いてありますが、もう消費者は何となく気付いてしまっています。
デメリットやウィークポイントはそこに宣伝・広告されないことを。
そこにブログは特に有益な情報を提供する価値を持っていると思うのです。
雑多に溢れる商品やサービスを自腹を切って購入し、比較・検討結果を親切、丁寧に説明してくれるブログは本当に有益な情報を提供していることになります。
有益な情報を提供していれば、人が集まってくるのは当然です。
また、メーカーが商品を販売する際には、もちろん広告費を掛けて宣伝を行いますが、他社との比較、競合商品との比較結果をおおやけに発表することは日本の社会通念上あまり好ましくないですよね。(結果的にライバル製品を蹴落とすことになるからです。)
それを一消費者であるブロガー、アフィリエイターなどが実際に消費者として比較検討した結果を記事にすれば、大手のメーカーでもできないことを一個人がしていることになります。
”情報を捨てるための情報”を提供してくれるものが今の時代に求められているように思います。
ややこしい言い回しになりましたが、要するに、「この製品が良いよ」って言われても私には合わなさそうだから要らない、と確信が持てる情報を提供しているブログが求められているのではないのでしょうか。
実際、最近私も別にミニマリストを目指しているわけではないですが、家電を買う時にはできるだけ、
- シンプルなもの
- ボタンが少ないもの
そういったものを無意識に自然と選んでいることが多いです。
「どうせ色んな機能が付いていたってたいして使わない、ややこしいだけ。」
ということが経験から何となく分かっているからです。
この感覚は年々強くなっている気がします。
もうこれ以上、余計なものは煩わしいだけ、だったりします。
具体的に今後どんなブログ記事が喜ばれるのか
肌感覚として「もう情報は要らない!」そういった空気が世間に漂っている気がします。そんな空気の中では、「情報を捨てることができる情報」を提供するブログはこれから世間に求められる可能性がある。
情報をただ提供するブログから、情報を捨てるための情報を提供するブログへ。
そのためにはより読者目線に立って、「どんな人がどんなことで迷ってブログに訪れるのか?」を常に考えながら記事を書いていく必要があると思います。
具体的には、一昔前のブログのように情報をただ提供するだけではなく、より緻密に情報を並べて提示し、その中からこういった場合はこれを選ぶと良い、こういった場合はこれがおすすめ、と情報を切り捨てられるための要素を盛り込んだ内容の記事を書くと良いのではないかと思っています。
つまり、情報を与えるだけでなく、一歩踏み込んで雑多に溢れる情報から読者に合ったものを選んでくれる。そういったブログは今後世間に喜ばれると思うのです。
まとめ
時代の流れとスマホなどの通信端末の普及と共に成長してきたブログ文化は、どんどん質の高いものが溢れてくるでしょう。
そして「質が高い」の意味が時代背景によって変化して、今後は情報を選ぶための情報が求められるのではないでしょうか。もちろん、昔からそのようなことは多少は言われていたとは思いますが、もっとより顕著になってくるはずです。
時代の流れに敏感に影響を受ける分野だけに、そういった背景も自分なりに読み取りながらブログ運営を頑張っていきたいと思っています。