一般職から理学療法士に転職すると実際何が違うのか?国家資格を取得することのメリットとデメリット


今までは一般職をされていた方が、何かのきっかけを機に「手に職を持とう」と思い立ち、理学療法士を目指している人も多いそうです。

私も30才で理学療法士の資格を取得するまで、一般企業(株式会社)で働いていました。一般職から理学療法士として働くようになると何が違うのか、実際に体験したメリットとデメリットを書いていきます。




国家資格である、ということに憧れて理学療法士資格の取得を目指している方も多いと思います。

理学療法士の国家資格を取得するメリット

以下に私が感じる、リハビリの国家資格を取得して良かったことを書いていきます。

あくまで個人的見解ですが、理学療法士になってから7年経っても、今だに日々以下のことは感じるので、それほど的外れではないはず。

1.上司に必要以上に媚びなくてよい

これ、一般企業で働く人なら分かって頂けると思うのですが、無資格で働いていると、いざとなったら左遷させられたり、転勤ばかりさせられたら嫌だ・・という思いがあるため、上司に言いたいことをズバッと言えないことが多いと思います。

もちろん、人によってはそんなことは一切関係なく、言える人もいると思います。

しかし、私は本当に何も言えず、ひたすら「YESマン」してました。小心者です。

でも、そんな人の方が多いんじゃないかな?

 

資格を持っていると、むしろ専門家として、自分の意見を上司にどんどん言った方が一目置いてもらえる可能性も高くなります。もちろん上司も人なので、感情的にならないように注意して進言するのは同じですが、明らかに一般職の時よりも上司に意見を言いやすいな、と感じます。

2.転職が格段にしやすい!

間違いなく国家資格を持っていると転職がしやすい(職場を変えてもそれなりに働ける)ので、一般企業みたいに「40才過ぎたからもうこの会社で死ぬまで務め上げるしかない・・」という絶望的状況にはなりにくいでしょう。

そこらへんはすごく融通が利くので、一つの病院や会社に勤めてみて、ブラックだったらすぐに辞めることもできます

もちろん、普通の組織なのに嫌だから辞めるというように、コロコロ職場を変えるのはオススメしませんが。

 

ここらが本当に有資格者のメリットだなと感じます。

3.一般職ほど色んな事をやらなくてよい

実際、職場では臨床のリハビリばかりをやります。

他の企業のように、企画や営業・流通など、様々な知識を広くたくさん持っているよりも、リハビリに特化した知識と技術が求められています。

最近になって、理学療法士でも経営やマネジメントを本格的に勉強して企業する人も増えてきて、ジャンルを跨いだ「横方向への勉強」が大切と言われ始めてきています。

 

しかし依然、職能団体として専門分野の「縦方向への知識の追求」は継続していく必要があり、業界全体としては、どちらかうと言うとそちらを重んじる傾向があります。

 

この傾向は今後も続くでしょう。

なので、あれもこれもやらなくてもそれなりに評価してもらえる、というのは一般職と違うところだと思います。

4.お客さんからの扱いが明らかに良い

以前私が居た会社では、会社内では新人は人として扱われず、外に出てもお客さんから理不尽なことで怒られたりしていました。

しかし、理学療法士になってからは、お客さん(患者さん・利用者さん)から明らかに理不尽なクレームが無くなりました。

 

これ、なぜかと言うと、社会的信用度の違いだと思っています。理学療法士は「リハビリの先生」と毎日のように患者さんから言われるような仕事です。

 

社会的信用度の比較的高い仕事なため、少々気に入らないことがあっても、言葉を飲み込んで言わない人がほとんどだと思います。(だからこそ、こちらから聞いていく必要があるのですが。)

本来は仕事や職種には上下はありません。どの仕事も世の中が上手く回っていくために必要なもので、役割が違うだけですよね。

 

実際はそうなんですが、社会を構成する人全員がそう思っているかと言うとそうでもなく、中には福祉用具の兄ちゃん(私は前職は福祉用具専門相談員でした)にはついつい強く言ってしまう人もいます。

国家資格を持っていると、明らかに人の接し方が変わってくるのは面白いところだと思います。

デメリット

もちろん、

  • 専門学校に通う学費や時間がいる
  • 国家試験に落ちたら色々苦しい

など、理学療法士を目指す上での誰でも分かる当たり前のデメリットは省いて以下にご紹介しています。そんなのは他のサイトにたくさん書いてあります。

 

この業界に入った人にしか絶対に分からないことを書いていきます。

1.変な人やプライドが高い人が多い

これ、私の偏見かもしれませんが、周りの理学療法士(PT)以外の人間に聞くと頷く人は大変多いです。(笑)専門職であるが故、でしょうけど。

 

自分の治療技術とかに絶対の自信を持っていて、人の意見を受け付けないような人も中にはいます。比較的昔のPT(40歳代〜くらい?)に多いですかね。

 

大げさに言うと、「俺以外の治療は認めない!!」みたいな・・。頑固な職人みたいな人で、へそを曲げるとめんどくさいことになります。

周りは非常に気を使います。(笑)自分の信念がどうとか、そういった人は良く飲み会の席で語るのですが、言っていることは独り善がりな子供と同じだと感じてしまいます。

私の意見としては、

  • 「知らんがな」
  • 「勝手にやってよ」

ってどうしても思ってしまいます。とりあえずそれはそれで良しとして、周りに無駄に気を使わせないでよ…ただそれだけです。

 

この業界では「俺のおかげであんたは良くなった。」と患者に面と向かって言う人も珍しくありません。いや、本当に頑張ったのはあんたじゃなく、患者さんです。

 

なんせ、あんたの横暴な態度に怒らず、言う通りに従ってリハビリを頑張っていたんだから・・・なかなかできることじゃない。・・・と言いたいところですが、めんどくさいことになるので言わないです。そんなことが割と良くあります。

 

変な人が多いというのは、まぁ、筋肉の起始・停止や骨の名前を空で言えるような集団ですから、普通じゃないですよね。ちょっと変わった人しかそんなこと覚えられない(…かも知れない)。そして、もちろん私のそのうちの一人で、少し変わってはいると思います。こんなブログを飽きもせず延々とやっているくらいですから。

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2.体育会系の人が多い

これはデメリットなのだろうか・・・?(笑)私からするとデメリットですが、体育会系の人にはメリットかもしれませんね。

 

理学療法士は今ではそうではありませんが、一昔前には「師弟関係みたいなもの」を重視して技術を学んでいたそうです。その名残で、今でも師匠とかそういった師弟関係が好きな人が多いと思います。リハビリはスポーツ関係とも縁が深いです。よって、体育会系の「ザ・縦社会」です。

 

「師匠の持っている技術を盗む」

大工など職人の世界では昔から言われていることです。大工さんほどゴリゴリではありませんが、理学療法士業界もそういった傾向が確実にあります。

 

もし、「俺文系なんやけど・・・体育会系苦手やわ。」って人。大丈夫です。私も全く同感です。(笑)私がそう思うってことは、ほかにも私のようにゴリゴリの文系の理学療法士もたくさんいるはずです。

そういった人と仲良くやれば良いと思います。上司が体育会系だと色々大変な場合もありますが、何とかなります。

3.体力勝負感

患者さんの移乗やトイレ介護など、理学療法士の仕事は基本、肉体労働です。

病院や施設などでは「職員はエレベータの使用禁止」という場合も多く、階段を5階まで毎日に何十回も上り下りする、なんてことは理学療法士ならザラにあることです。

若いうちは体力が付いて逆に良いのかなと思いますが、明らかに50歳くらいになったらきついですよね。というか無理でしょうね。

 

患者さんとリハビリの一環で一緒にジョギングしたり、歩行練習で30分間歩いたり、サッカー(ボールをけり合う)をしたり。そんなことが日常です。体を少し壊すとキツイ仕事という側面はあると思います。

4.謎の変なしきたりがある

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椅子に座っている理学療法士(管理職45歳)やたら目がするどい。

例えば、職場で椅子に座っている上司と話す時は、なぜか片膝を地面に付いて忍者みたいな姿勢を取らないと失礼だ、とされています。(もちろん職場にもよりますが)

他の人が見ると「甲賀なの?伊賀なの?」みたいな感じになると思います。

 

これは一説によると、専門学校で受ける実習中に、車椅子に座っている患者さんに話しかける時、「立ったまま上からの目線で話しかけるな!目線の高さを合わせろ!」という教育を等しく受けているためだとか。

 

恐らくあなたがもし専門学校に入学したら、そんなことを実習中に言われるはずです。

上司と話すたびに膝を床に付くと膝が汚れるし、患者さんのベッドに乗ってリハビリをすることも多いのに、不衛生やん・・と私は思います。患者さんにはした方が良いかもしれませんが、上司にする必要は本来ないと思います。

でも、これをやらないと上司の機嫌が悪くなったりします(笑)

まとめ「国家資格を取ったら安泰・・でもない」

基本的には、その業界には入ってみないとわからないことも多く、その人なりに感じるメリット・デメリットがあると思います。私の場合は上述のことでした。

国家資格だから取得したら安泰だ・・とかはなく、今後給料も下がっていく業界(基本的に国が定める診療報酬に依存しているので)だし、体力的にいつまで他人のリハビリをしていられるんだろうか・・という不安は誰でも、いつでもあると思います。

実際、自分が足を引きずりながらリハビリしている理学療法士(自身が脊柱管狭窄症)を見ていると、人のリハビリをしている場合じゃないんじゃ…と思ってしまうこともあります。また、移乗介助をしている時に腰痛になったり、ぎっくり腰になる理学療法士も結構いますしね。

 

そうは言っても、何も資格がないよりは明らかに良い待遇だと思うことはたくさんあります。非常勤でパートをすれば時給2000円位はもらえることもざらです。無資格だとこうはいきません。

 

この前私は一時的に腰痛になったのですが、仕事の危機を本気で感じました。「ヤバい、ほんとに仕事できないやん!」って思いました。

幸い、そういった腰痛治療の知識は職業柄、少しはあるので、色々自分でやったら1週間程で緩解しましたが。

 

でも、これだけは言っておきたいのですが、理学療法士は本当にやりがいがあって、担当の患者さんに手を握って涙を流しながら「ありがとう!」と言われることも本当に結構あります。

自分の子供に胸張って誇れる素晴らしい仕事です。もし良ければ、一緒にお仕事をしていきましょう!

 

今回の記事が、理学療法士の資格取得を目指している方に少しでも参考になれば幸いです。

 

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