リハビリにおいて自主トレを継続させる方法


リハビリにおいて患者さんの自主性を高め、自主トレを継続してもらうことは非常に重要です。でも実際には臨床で自主トレをやってくれる患者さんは少ないです。どうすれば良いのでしょうか?




自主トレとは何か?患者と一緒に”リハビリを作り上げる”という視点

数年臨床をやっていると、自分の限界もある程度見えてきます。そして同時に、「自分がやっている方法での」リハビリの限界も見えてきます。

もちろん限界(と思ってしまっていること)を突破するために、知識を深める縦方向に努力を続けることは大切ですが、「方法そのものを変えてみる」という横方向の視点が非常に重要に思います。

 

つまり、患者にもリハビリを手伝ってもらう、協力を依頼することが必要です。

自身の健康のために、自身のリハビリの成功のために、患者にも能動的に動いて頂く。それが自主トレ、ということになります。

それはセラピストとして決して恥ずかしい、怠慢なことではなく、むしろ患者のためになることで、積極的に取っていくべき選択肢です。

患者さんに「私の力だけでは足りないので、力を貸して下さい」と言いましょう。

あなたの専門職としてのプライドを守るためにリハビリや患者があるのではなく、「患者の健康のため」に患者とリハビリはあります。そういった視点を持てば、手段や方法にこだわる必要はないはずで、何もおかしなことはありません。

リハビリの目的

リハビリの定義は、教科書的には「全人権的復権」ということになっていますが、それは、決して私達が治療を施して患者さんを助けると言う意味ではなく、半分は私達が患者さんに治療を施して「治療する」、そして半分は「患者さんが自律・自立できるように補助する」という意味があります。

治療効果を永続的に末永く保持するためには、他者が介入しなくてもある程度自身で健康を管理できなければなりません。

つまり、治療を施して終わりではなく、「自分で、患者自身が自分の体のことをメンテナンスできる」という状態を目指すことが本来あるべきリハビリの姿だと思います。

湖のそばでお腹を空かせて飢えている人をどう助けるか?

「湖のそばで飢えている人をどう助けるか?」

という問題があります。

あなたはセラピストとしてこの飢えた人をどう助けますか?

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まず思い付くのは、「魚を取ってあげる、もしくは持っている食料を分けてあげる」ということです。

しかし、これでは、その時飢えた人は満たされるかもしれませんが、またあなたが食料を持ってきてくれるのを待っていることになるでしょう。

毎日、毎日、あなたが来るのを待っている「依存した人」を作り出す行動とも言えます。

 

では、目の前で魚を釣って見せて、「こうやって釣って食べなさい」といって、食料を自給する方法を教えるとします。

教えて貰った方法で、今後はあなたが毎日来なくても、飢えていた人は自分で魚を食べることができるようになるかもしれません。

さらに、釣りが面白い!と思えば、こちらから敢えて言わなくても自ら工夫して、例えば、船や網を自ら作ってより多くの魚を捕まえられるように工夫し始めるかも知れません。

食べ物を他者から与えられなくても、自分で生きていけるようになる可能性が高いです。さらに発展していく可能性もあります。

つまり「自立した人」を作る行動とも言えるのではないでしょうか。

 

さらに、釣った魚を食べるだけなく、市場に持っていき、販売する方法も教えると、1年後には魚だけでなく、貯金をしているかもしれませんよね。

ここまですれば、「自立して、さらに自ら成長していく人」が生まれるかも知れません。

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まとめ

要するに、リハビリを提供するという方法から、リハビリを一緒に成功させる、という視点に立つと、この例で考えると「魚をあげる」だけではダメで、魚の釣り方、さらにはその別の活かし方を教える行動をとるべきであるという事です。

 

治療するだけ、リハビリをするだけではなく、自分の持っている技術・知識をどうやって相手に使ってもらうか、そこが重要であり、今後診療報酬が減り、量的なリハビリの質は望め無くなってくる環境の中で、リハビリの核になる部分になってきます。

 

この「湖の飢えた人」の例では、施す側は伝え方を変えているだけです。やっていることはほとんど同じ「魚を与える」というだけです。

普段やっているあなたのリハビリの内容が重要なだけではなく、その内容の伝え方が今後非常に重要になってきます。

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