
脳卒中片麻痺の方に必要なリハビリの知識・方法を実際の臨床経験を元に総まとめにしました。完全保存版です。ブックマークしておいて、必要な時に各リンクで情報を確認して頂くと便利だと思います。
リハビリの流れの把握・確認
まず、どのような流れでリハビリが進んでいき、どの程度リハビリ期間が必要なのか確認しておきます。
患者さんに聞かれたら、教えてあげられるようにしておいてください。
脳卒中のリハビリはどのくらいの期間が必要?どんな流れでリハビリが進んでいくのか?
また、できれば最新の脳卒中の治療方法や考え方も把握しておきましょう。私の臨床経験上、患者さんに聞かれることが非常に多いです。
脳卒中片麻痺の方を担当する前に知っておいて欲しい「脳卒中のリハビリの考え方・最近のリハビリ方法」
リハビリは必要ない?!将来の脳卒中の治療法「iPS細胞による再生医療」
情報収集
基本的な対人マナーに充分留意して、患者さんと接して下さい。
ほとんどの場合、患者さんは療法士よりも年配で人生の先輩です。失礼のないように接することは当然で、早期にラポールを形成できるようにしましょう。
そうすると情報収集もはかどります。
また、担当患者さんがどのような状態で脳卒中を発症したのかも聞いておきましょう。目標設定の際に行う予後予測に役立ちます。
関わるチームからの情報収集も非常に大切です。忘れずに行いましょう。
問題点抽出
- impairment(インペアメント)の関節可動域や筋力
- disability(ディスアビリティ)の動作分析や歩行、基本動作
などの問題点を抽出していきましょう。
impairmentレベル(機能不全障害)
筋萎縮ってどんな状態?筋力低下の種類・原因と筋力の評価法MMTのコツ
感覚障害がある方も多いです。
”しびれ”とは何か?原因を探る評価方法を知って適切に治療しよう!
筋緊張の異常を評価することも脳卒中のリハビリにおいて非常に重要です。
筋緊張ってなに?痙性って?メカニズム、評価方法、筋緊張異常の治療方法を解説
小脳・脳幹の障害では、運動失調症状についても理解しておきましょう。
disability(動作遂行障害)
歩行動作の評価・分析方法「歩行周期の各周期で必要な筋肉について」
脳卒中の患者さんに特徴的な症状を理解し、動作分析に活かしましょう。
リハビリの目標設定と予後予測
情報収集を元に問題点を抽出したら、リハビリのゴール=目標の設定を行いましょう。
目標設定は必ず「予後予測」に基づいて行いましょう。
脳卒中の回復はどれくらい?予後をどうやって予測するの?簡単!脳卒中の予後予測の方法 まとめ「オススメ!」
脳卒中の感覚障害と運動麻痺の関係性「感覚が戻るのが先か、動くようになるのが先か?」
再発の可能性も検討し、再発予防の方法を把握しておきます。
リハビリにおける目標設定の最終ゴールはQOLの向上です。担当患者さんのQOL向上のためにどうしたら良いのか考えておきましょう。
「生活行為向上マネージメント」を実際にやってみた!実施方法と、臨床での活かし方も説明
リハビリでのQOL向上のために大切な「ICFの参加」ってどうやって評価するの?
実際の臨床での脳卒中リハビリの方法
まずリスク管理を徹底しましょう。
療法士が臨床の現場で注意すべき、リスク管理「フィジカルアセスメントについて」
脳卒中のガイドラインを確認しながら実際にリハビリを進めていきます。
脳卒中片麻痺のリハビリ方法の全て ガイドラインと臨床におけるリハビリの実際(急性期~回復期)「オススメ!」
脳卒中のリハビリでは「荷重練習」が非常に大きなウェイトを占めます。
脳卒中片麻痺のリハビリにおいて重要な「荷重練習」とは?その方法5種類もご紹介
筋萎縮を予防し、廃用症候群に注意して進めていきましょう。
栄養状態も視野に入れた運動の管理も重要です。
必要であれば下肢装具も作成しましょう。
脳卒中片麻痺の下肢装具療法「下肢装具の種類・価格、装具選定方法について」
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脳卒中片麻痺の方に多い臨床症状の対策と治療法
「内反尖足」
脳卒中片麻痺の「内反尖足」の原因とガイドラインに基づくリハビリと治療法
「膝折れ」
膝折れのある方の場合、膝周囲の評価・トレーニングを入念に行いましょう。
「クロートゥ」
「分回し歩行」
脳卒中片麻痺の歩行「分回し歩行」の原因とリハビリによる改善方法
「嚥下障害」
飲み込みにくい!食べにくい!脳卒中の摂食・嚥下障害とリハビリでの嚥下訓練の実際
「高次脳機能障害」
自宅退院に向けての自主トレ指導・自宅復帰後指導
家屋調査や介護保険について適切なアドバイスをしましょう。
介護保険サービスの自己負担額など、療法士として介護保険について最低限知っておくべきこと
退院後に自宅で受けられる訪問リハビリについても知っておくと良いでしょう。
「訪問リハビリとは?」実際に訪問リハビリを行っている理学療法士が詳しく解説します。
訪問リハビリと回復期病院でのリハビリの違いについて「活動・参加に焦点を当てたリハビリとは?」
身体状態が安定したら、自主トレを行ってもらえるように働きかけていきましょう。
自宅復帰後の街中での移動方法も確認しておきましょう。
脳卒中片麻痺の街中での歩行「エスカレーター・坂道・階段はどうやって歩いたら良いの?」
まとめ
私が回復期病院で5年、訪問リハビリで1年、脳卒中片麻痺の患者さんを診てきて、疑問に思ったことや、悩んだことの解決策を全てここに記してあります。
良ければ参考にしてみて下さい。