
恥ずかしながら告白すると、私は学生時代ほとんど勉強せず、クラスの中での成績が「中の下」でした。でも、国家試験の点数はクラスでもかなり上位でした。
私がどうやって勉強したのか、詳細に勉強方法をご紹介します。良ければ受験生のみなさんは参考にしてみて下さい。
「恥の多い学生時代を送ってまいりました・・。」
理学療法士の国家試験は、直近の平成28年の合格点数は、一般問題を1問1点(157点満点)、実地問題を1問3点(117点満点)として、総得点274点中165点で合格となります。
例年の傾向から、最低でも総得点の6割以上の点数を取らないと合格は難しいです。
私が受験したのはもう7年前になりますが、当時、神のご加護でしょうか(無宗教ですが・・。)奇跡的に210/278点取れ、合格することができました。
その時の試験は、過去問重視の出題傾向から、応用問題の割合が急激に増えて、平均点数がガクンと下がった年でした。
国試が終って、答え合わせを学校で皆でした時に、クラスのいわゆる勉強ができる人に「自分なん点やったん?」と聞かれました。どうやら私が良い点数であったことを噂で聞いたようです。
「210点やわ。」って答えると、表情がみるみる険しくなり、「ふん、奇跡てあるねんな!」と吐き捨てるように言って去って行ったのが今でも記憶に残っています。
私は「ポッカーン」ですよ。
すでに終ったことで、どうでも良い点数なんかにこだわる意味が分からないし、「まぁ、気にいらんのやろうな。しょうもない奴やな。」と思いました。今となっては、それも良い思い出ですが。
とにかく無駄なことは大嫌い!
私は4年制の専門学校に通っていましたが、1年生から4年生まで、ずっと学力は中の下の位置にいました。
これは単純に私の努力不足のせいなのですが、最下層のグループに入ってしまうと、先生の接し方が明らかに厳しくなることが分かっていました。
分かりやすく言うと「先生に目を付けられるとめんどくさい」ということが分かっていたので、その最下層のグループに入らないだけの最低限の勉強をはしていました。
と言っても、今から考えるとほぼ何もしていません。テスト前にちょろっと勉強するだけでした。
私はその時から無駄なことが大嫌いな性格で、「何とかして無駄なことをしないで生きよう」といつも考えているような人間でした。
勉強があまり好きではないので、できるだけ勉強時間を減らして、若い学生時代に今しかできないことで、かつ自分がしたいこと、つまりは友達と遊びに行ったり、飲みに行ったり、そういうことを全力でやりたいと思っていました。
「何しに来てんだ学校に!」と思われると思います。
その通り、もうこう言われるとグゥーの音も出ず、ひたすら謝るしかありません。
実際、奨学金と自分でアルバイトをして稼いだお金で、湯水の様にお金を使って遊びまくっていましたね。勉強する暇なんてなかったです。笑
私が実績した理学療法士国家試験の勉強法

そんな私ですから、国家試験の勉強を少し始めたのは試験の半年前位からですかね。「ぼちぼちやるか~・・」ってナマケモノ並みのスピードで動き始めました。
1.始めはただ過去問題を読むだけ
まず、私は国家試験10年分の過去問題を学校の図書館でコピーして、本の様にしていつでもどこでも持ち歩きました。
始めは読むだけです。
私は昔から読書が趣味で常に文庫本を持っていたので、それの代わりに過去の問題集を持ち歩き、常に読むようにしました。
答えを手で隠して問題を解く、ということをやっていました。
読むペースは初めの一か月で、とりあえず全ての問題に目を通すことを目標にしていました。頭に入るかどうかは関係なしです。
私は、自分の頭が一回問題を見ただけで覚えられるような高性能ではないことが、今までの人生経験で嫌と言う程分かっていました。なので、とりあえず、過去問題の全体像・出題傾向を掴むことを目的に、1か月掛かって過去問題を読み漁りました。
2.正答率を上げていく
過去問題が「どんな感じか?」ざっくりと掴めるようになったら、過去問題を解いていて自分が間違えやすい問題の解説をじっくり読み込んでいきます。
この時は結構しんどかったですね。
自分が好きでない分野とか、苦手な傾向の問題は間違えやすいです。だから、それらを潰していくのは結構大変で気が進みませんでした。
解説を読んでもよくわからない問題は、勉強ができる友達に考え方を聞いたりして教えて貰っていました。
良くいわれることですが、国家試験において、考え方を確立しておくという事は非常に大切だと思います。
過去問題を解いて「記憶しているだけ」では、応用問題であったり、少し出題時の文言を変えられるともう対処できなくなります。
で、自分がよく間違える問題というのは、「考え方がズレている」問題であることが多いです。ですから、友達に聞いたりして、自分の「考え方をチューニングしていく」という意識で問題を解くようにしました。
また、私は普通の勉強の仕方、いわゆる机と椅子に座って夜中まで・・というスタイルは辛気臭いのが嫌なので、自宅のベランダに「ビーチ チェア」を買って、そこでコーヒーを片手に寝転がりながら過去問を読んでいました。笑
バカンス気分です。
自分が間違える問題は嫌な問題(嫌いな問題)ばかりなので、そうやって少しでも自分がやる気がする方法で勉強しました。
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3.年が明けたらひたすら「グループ学習」
年が明ける頃には、上述の勉強法で、普通に過去問題を解くと、正答率5~6割という感じになってきました。
そこから私は友達の誘いもあり、グループ学習を開始しました。グループ学習は、国試の勉強法の中で一番お勧めです。
私のクラスでは、クラスで合格確実と思われる成績の良い人でも、残念ながら国家試験で落ちてしまった人が数人いました。
その人達はみな、「一人で黙々と勉強していた人」でした。
私は、一人で黙々と努力型、長時間勉強している人は、考え方が独りよがりになってしまい、どうしても「考え方をチューニング」することが難しくなってしまうのではないかと考察しています。
具体的に、私がしていたグループ学習の方法を参考までにお伝えしておきます。
グループ学習の具体的な実績方法
学校でもグループ学習をやっていると思いますが、私がやっていた方法は少し違います。
本当に仲の良い友達5人で、ファミレスや友達の家に1日おき位に集まって、1年分の過去問を本当の試験と同じ時間で解いて、みんなで答え合わせをします。それを10年分ひたすらやります。
毎回入れ替わりで、一人が答えを読む担当になり、一問一問、皆で答え合わせをしていきます。
間違っていると、間違えた解答を、なぜ丸にしたのか?自分の考え方ををみんなに説明します。そうすると、正解していた友達が「それはこうだから、こう考えると、この答えになるよ。」と教えてくれます。
そうやって3か月位ひたすら友達の家に集まって過去問題を徹底的に解きました。
このやり方でいくと、「こいつ、だいぶ間違えなくなったな」とか「こいつ、いくら言っても考え方理解できてないな」とか、チームのみんなが個人の、問題に対する考え方まで分かるようになってきます。
そうすると、最後の方には、友達がその人に分かるように説明してくれるようになります。学校でやっていると、どうしても大多数を相手にするので、先生は「皆が理解しやすい説明」をします。
実際は個人によってベースとなっている勘違いなり思い込みが存在し、学校の授業を聞いているだけでは「理解している気になっているだけ」という場合が多くあるように思います。
グループ学習は費用対効果が最大になる
この勉強法は本当におすすめです。
一人でやっていても、効率的ではない場合も多いと思います。どうせやるなら、国家試験対策も費用対効果を最大化する方法を考えましょう。
上述のグループ学習では、自分の勉強効果が高まるだけでなく、周りの仲の良い友達にも良い効果が生まれます。
自分の頑張りが周りの友達にも波及します。
どうせなら、自分だけでなく、学生時代を一緒に過ごした仲間みんなで合格したいですよね?
自分だけでなく、友達にも自分の勉強成果が波及するので、自然と頑張れますし、頑張る甲斐が何倍もあるというものです。また、人に教えることで結果的に自分の勉強にもなります。一石二鳥とはまさしくこのこと。
試験当日は「受かる!!」と思い込む
試験当日は、自身の精神状態を安定させることに細心の注意を払って下さい。試験当日に下痢になるとか本当によく聞きますが、そうならないように気持ちを安定させて下さい。
もう、どうあがいても仕方ないので、とにかく腹を決めて下さい。じたばた要らないことを考えるとドツボにはまります。
「自分は過去の勉強量が足りてるのかな?」とか考えてしまうと思いますが、そんなことはもう100%忘れて下さい。
過去のことはどうでも良いのです。今に集中しましょう。
理学療法士や作業療法士の国家試験は例年74~98%位の高い合格率があるので「普通に頑張っていれば真ん中あたりの位置にいるはず、ならば受かる!!」と思い込みましょう。
私は当時から、究極の凡人であると自身を定義しているので、「真ん中位の学力はあるでしょ。」って根拠のない自信を倍増させて試験に臨みました。
そうすると、グループ学習の時のように友達の家で問題を解いている感覚になってきて、リラックスして考えることができました。
まとめ
国家試験では、努力や根性が試されるのではありません。
点数のみが試されます。
逆にいうと、点数さえ取れれば、どんな勉強方法でも良いのです。
みんなと同じようにする必要は全くありません。勉強方法なんて、自分に合ったものを見つけた者が勝ちます。
どれだけ頑張ろうが、努力しようが、それが的外れなものであれば、点数に反映されず、全く意味がありません。
ですから、極端に言うと、机に脚を縛って勉強するとか、そういった根性論的な方法ではなく、自身が楽しく取り組めて、ストレスなく長く続けられる勉強方法で、確実に効果がある方法を開発しましょう。
生理的に頭が嫌がっているものを、意思や根性の力でねじ伏せて勉強を続けるなんて、あなたに“ガンジークラスの精神力”があればできるでしょうが、普通の一般人はできると思わない方が賢明です。
もしよければ、受験生のみんさんは今回の記事を参考に、自分に合った受験勉強の方法を考えてみて下さいね。