
私は専門職のスキルをもっと有効に活用する方法がなにかないかといつも考えています。
私達は知識・情報やスキルをインプットすることは得意ですが、アウトプットに関しては少し苦手で未開拓な印象があります。
私はこのようにブログで情報発信を行っていますが、いわばこれは自分のスキル(私の場合リハビリの知識とか経験)をテキストや写真にしてご紹介し、収入を得ているようなものです。
私の場合、理学療法士として特に優れたスキルや知識を持っている訳ではないですが、もし、何かしら理学療法のなかでも特化しているものを持っている人は、その知識や技術、経験をもっと人の役に立てるようにアピールしていくと良いのではないのかと思います。
スキルを活かせる場所は職場だけ??
私の周りの理学療法士は勤勉で真面目な方が多く、日々勉強し、様々な経験を積まれています。
患者さんの今後の人生を左右するような、リハビリに携わる者として当然のことですが、勉強・努力し、スキルを磨くことが習慣化している人も多いと思います。
しかし、せっかく努力して得たスキルを活かす場所が「職場」だけ、というのは少し勿体ない気がします。
インプットは得意でも、アウトプットする方法や場所は充実しているでしょうか?
私達が勉強している医療やリハビリ、健康・運動の知識は誰もが必要としており、それは病院に入院している患者さんや病気に悩んでいる人だけが必要としているものではないはずです。
医療・リハビリの業界は少し特殊です。
- 「人と人」の関わり
- 専門家としての臨床での経験年数
- 過去の事例の継承
が特に重要視される分野です。
これは非常に良いことで、メリットもたくさんありますが、少し違った視点で見るとデメリットもあります。
それは「専門知識の囲い込み」が起こりやすいことです。
適応範囲を狭めて、専門家同士で情報を共有するだけになってしまいがちです。
上述のように、私達が専門としているリハビリ分野の知識は、実はかなり応用範囲が広く、病気を有している人だけにアピールするのではなく、健康な人にこそ知ってもらいたい知識もたくさんあります。
- 病気から立ち直るための心理的なサポート(逆境に打ち勝つための人の心理的変化)
- 疾病予防の知識=運動習慣・生活習慣
- 安全なスポーツの楽しみ方(怪我・外傷の予防)
- スポーツでパフォーマンスを上げるための運動やストレッチ
- 運動に影響がある栄養や薬に関する知識
- もっと楽に生活を過ごす方法(ADLやIADLの知識)
少し考えただけでもこれだけでてきます。
病気になる前の予防がどれだけ大切なことか、現場で働く私達は身をもって知っていますよね。
臨床経験や旧来の方法が伝承され、重宝されやすい業界では、その分野の適応範囲を広めていくことが苦手です。適応範囲を広げるためには変化が必須なのですが、変化を恐れてしまう体質があります。
時代はどんどん変化し、今やインターネットで一瞬で世界中の何百人に自分の意見を聴いてもらうことも簡単にできる時代です。
実際、一般人代表みたいな素人の私のブログでも現時点で一日に3000人ほどの人が訪れてくれています。
これは一昔前では考えられかったことです。
ビジネスの歴史を見てみると、スキルだけでなく、何かモノやサービスを人に提供する時に足で歩いて直接お客さんのところに行って売り込みを掛けることが原則でした。
そこから、広告が発明され、「お客様にこっちに来てもらう」という概念が生まれました。
今では、その規模が爆発的に大きくなり、一瞬で何百人に訴え掛けることが可能となりました。
昭和初期位の企業家が聞いたら泣いて喜ぶようなマーケティングの方法が、一般人でも手の届く範囲に転がっています。
専門職のスキルを発揮する方法もそれに伴い、変化していく必要があります。
マンツーマン・対面式のスキルの発揮・アウトプットから、一対多数へのアウトプットの方法を探っていかなければなりません。
その方がより人の役に立つ機会が増えますし、社会的に必要とされていることではないでしょうか。
スキルを簡単に売る・買うことができる時代
モノを売らないフリーマーケット【ココナラ】 が2012年に出現し、「個人がスキルをネット上で販売する」ということが可能になりました。
このココナラでは、絵が上手い人はイラストを気軽に販売できますし、例えばセミ取りが得意な人、ドラえもんの、のび太の様に射撃やあやとりが得意など、昔であれば、活かせる機会の少なかったであろう特技・スキルが簡単に販売でき、人の役に立つことができる可能性が高くなりました。
最近では、ストリートアカデミー と言うプラットホームがあります。
ストリートアカデミーは「教える」と「学ぶ」をつなぐ スキル共有の コミュニティ・マーケットプレイスです。 東京を中心に、ビジネス・ITスキルから趣味・習い事まで、 個人が主催する講座・教室・レッスン・ワークショップが1400件以上揃っており、 身近なところで誰でも気軽に学ぶ・教えることができ、新しい学びの形を創ります。引用)ストリートアカデミーHP
これらのサイトは、スキルを売ることも買うことも可能です。
ストリートアカデミーでは、スキルを買う場合は受講料を支払い、スキルを売る場合は、講義をして受講生からの受講料の15%を運営側に支払うシステムになっているようです。
理学療法士として一般の方を対象とした
- 「高齢者のための転倒予防セミナー」
- 「疾病予防のための運動の基礎知識」
- 「効果的な運動方法・運動習慣確立の方法」
- 「実践的な介護方法のコツ」
など様々な現場で培ったスキルや知識を販売することもできます。
(”理学療法士”という名称を使う場合、理学療法士協会など関係団体に確認する必要があります。)
このストリートアカデミーが面白いのは、お客さんと「繋がること」が想定されているところです。
ココナラは「セミナー・講義」という形でななく、個人対個人のスキルの提供が多いですが、こちらのストリートアカデミーは多数の方が対象となる形式のものが多く、自分で工夫して面白い、ユニークな講義をすることも可能です。
そして、面白い講義ができれば、あなたにファンが付く可能性もあります。
また、上述のセミナーの例は患者さんを対象にしたBtoCですが、BtoBつまり、療法士を対象にしたセミナーを開けば、そこから繋がることで、情報共有ができる「チーム」を作り上げることもできる可能性があるということです。
まとめ
知識や技術をアウトプットする方法をたくさん持っていることは確実にあなたのプラスになります。
よく言われることですが、アウトプットで勉強することが一番効率が良いです。
間違いありません。
私もこのブログを初めて知識をアウトプットするようになってから、必ず毎日勉強するようになりました。
そして、知識がちゃんと頭に入るようになりました。「吸収している」という実感が持てるようになりました。
アウトプットすることで人の役に立ち、自分も勉強になる。
これからは、いかに自分の知識・技術を効率良くアウトプットできるか、又は、アウトプットできる場所を持っているかが大切になってくると思います。
今回ご紹介したサイトへはこちらのリンクから無料で登録できます。
まなぶ・おしえる・つながる【ストリートアカデミー】
モノを売らないフリーマーケット【ココナラ】
みなさんがより自分の技術を活かし、より多くの人が幸せになる方向に進んでいかれることを願っています。