“まだ「自己中な自分」で消耗してるの?”「人に喜んでもらう」ことをすると良いことが起こることが科学的に証明されているのに。


人の役に立つことをする人」または「人を信じる人」は、自分にも良いことが起きる。

最近、科学的にこのようなことが検証され始めています。




自分の人生をより充実させることを目指す時、他者との関係性をどのように捉えて構築していけば良いのでしょうか?よくある精神論的なものではなく、実体験を基にした事実や、科学的に根拠があるものをピックアップして考えていきたいと思います。

 

私は読書が趣味で、ひたすら本を読んでいます。一昔前の自己啓発本には、人の心を操るだとか、他人との関係性にあまり重点は置かれておらず、あくまで「自分が」どうするか、と言うテクニック的なものに焦点を置いて書かれていました。

しかし、その中でもベストセラーになっているような本(七つの習慣など)は、根源的な部分、つまり自分と他との関係性をどう築くか、といったことに注目しているものが多いです。

最近はこの傾向がより強くなり、SNSのような「関係性」、「つながり」といったことが注目されているからか、自己啓発本でも「人の役に立つことをしよう」、「人を信じよう」ということが書かれるようになってきました。

増えるボランティア数

近年ボランティアをする人は大幅に増えています。特に10代後半から20代の若者が増えています。

ソース)総務省統計局

現代では個人の価値観も多様化しています。それに伴い労働に対する価値観も多様化し、金銭的なもの以外の労働の価値を認める人も増えてきています。

 

実は仕事には、給料をもらうこと以外にもたくさんメリットがあります。

 

例として私の母の経験を挙げます。

私の母は体が弱いと自分で思い込んでいて、私を育てるときも、外で働かず、ずっと専業主婦でした。しかし、介護業界で働く人が増えてくる頃に、友達から勧められて、在宅ヘルパーの仕事を始めました。

 

「人の役に立ちたい」、「自分のおこずかいを稼ぎたい」という理由から、頑張って働いてみようと思ったそうです。

介護職

介護職は人のお世話をして、人を元気にする仕事です。

しかし、仕事に熱中すればするほど、介護をする方である「母自身」が元気になっていきました。現在では稼いだお金を貯めて、友人と海外旅行に忙しく世界を飛び回っています。

聞くと、「自分が人の役に立てると思うと元気が出る」と言っていました。

 

以前の記事「今注目のキーワード、レジリエンスとは?患者さんのモチベーションを維持・向上させる方法」で書きましたが、母は人のお世話をする介護職をすることで、給料だけでなく、「自己効力感」を得たのだと思います。

 

自己効力感は何かに挑戦する時に立ち向かうための強力な力となります。それからは、母は「体が弱いから・・」という言葉を口にしなくなりました。

(体が弱い訳ではなく、社会で働く自信が無かっただけではないかと私は思っています。)

ボランティアに励む人は、給料こそ貰えませんが、何かしらこのような「報酬」、つまり、自分の利益になることを得ている、または得られると知っている人なのだと思います。

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「情けは人の為にならず」は科学的に立証されている

「情けは人のためにならず」と言うことわざがあります。

良く誤解されやすいのですが、これは「情けを人に掛けるな」という意味ではなく、「情けを掛けると周り周って自分に帰ってくるから、大いに人を助けなさい。」という意味のことわざです。

この意味は今までは何となく腑に落ちるものの、本当かどうか定かではない、とされていました。

 

これを科学的に立証するために研究が行われています。

結果、「情けを掛けると自分に親切にしてくれる人が増える。」ということが立証されています

以下は引用です。

 

この研究グループは、別の児童に親切な行動を行った児童(「親切児」)とその瞬間に親切児の周囲1メートル以内で目撃していた児童(「目撃児」)をそれぞれ親切行動から10分間、行動を記録した。

親切行動後、「目撃児」が「親切児童」に向けて親切行動や仲良くする行動をするかと調査した。

さらに親切行動があった後日、「親切児」のすぐ近くに同じ「目撃児」がいるのを発見したら、こちらも同様に10分間同様の観察を行った。

親切行動後の場面と普段の場面とで比べると、親切行動後の場面ではより高い頻度で「目撃児」からの親切行動や仲良くする行動が起こっていた。

つまり、幼児はある他児が親切をしているのを観察すると、その幼児に対し、選択的に親切をしたり、積極的に仲良しになろうとしたりしていた

この結果から、「他者間のやり取りから他者の評価を形成し、親切な者にはより親切に振る舞う」という社会間接互恵性の成立にとって重要な行動傾向が、幼児期から日常生活で発揮されていることが明らかとなった。

この知見は親切行動のネットワークそのものであるボランティア・コミュニティなどを構築、維持する上で示唆に富む基礎情報になると考えられる。

また、将来的には実社会で制度やサービスを設計する際に、どこにポイントを置けば参加者や消費者の親切心が発揮されやすく、制度やサービスが維持されやすいかなどが分かってくる可能性がある。

引用:http://yukan-news.ameba.jp/20130809-1009/

 

この研究でポイントとなるところは、

  • 人が見ているところで親切なことを行わないといけないこと
  • 純粋無垢な幼児を対象に実験を行っていること

です。

 

これがもし、

  • 誰も見ていないところで親切な行動をした場合
  • 複雑な人間関係が絡む学校や職場で自我が確立した大人を対象とした場合

なら結果が変わる可能性は十分にあると思います。

 

しかし、この実験の示すところは、「人は本来、善である」というところだと思います。助けてもらったら助けてあげたい、親切にしてくれる人には親切にしたい、そう思うのが人の心理であり、真理でもあるようです。

囚人のジレンマ~まずは信頼することが良い結果を生む~

囚人のジレンマ

新しい話や商品、考え・人に出会ったとき「本当かな?騙されてるんじゃないかな?」と懐疑的に思うことは、ある程度分別のある大人なら当然のことでしょう。しかし、実はこの考えが、前進するために大きな障害となっていることがあります。

 

こういった懐疑的な人は知性的で慎重なのですが、その分大胆さに欠ける傾向があります。大胆さに欠ける人は人生の「経験値」を積むことにおいては不利になります。

でも、「怪しいものにひっかかって、時間を無駄にする位なら試してみない方が良いんじゃない?」と思うでしょう。

 

しかし、本当はそうではないようです。これも科学的に検証されています。

 

「囚人ののジレンマ」というゲーム理論があります。

 

共同で犯罪を行ったと思われる囚人A、Bを自白させるため、検事は2人に次のような司法取引をもちかけた。

もし、お前らが2人とも黙秘したら、2人とも懲役2年だ。

だが、お前らのうち1人だけが自白したらそいつはその場で釈放してやろう(つまり懲役0年)。

この場合自白しなかった方は懲役10年だ。

ただし、お前らが2人とも自白したら、2人とも懲役5年だ。

この時、2人の囚人は共犯者と協調して黙秘すべきか、それとも共犯者を裏切って自白すべきか、というのが問題である。

 

なお彼ら2人は別室に隔離されており、相談することはできない状況に置かれているとする。

参照)Wikipedia

 

このルールでいくと、相手を信頼したときに一番良いのは、自分が黙っていることなのですが、万一相手が話してしまったとき、とてつもなく長い懲役になってしまいます。

よって、自分のリスクを最小限にするためには黙っていた方が良い、ということになりますが、もし相手が黙っていた場合、相手を裏切ってしまうことになります。

 

どのパターンが一番良いのか、これを繰り返し行って検証していきます。そうすると、一番優秀な結果が出るのは、「信頼から始め、しっぺ返しで終わる」というプログラムなのだそうです。

 

つまり、いったんは相手を信頼して、自白をしないというコミュニケーションを取る。次に、相手も自分を信頼して黙っているならば、次も自分は相手を信頼して自白しない。

しかし、相手が裏切って自白した場合は、自分も裏切って自白をする、というように、相手の行動をそのまま踏襲するプログラムが一番成績が良かったそうです。

 

つまり、「信頼してくれた場合には信頼で返す。相手の戦略が分からない時には信頼から始めることが良い結果を生みやすい」ということです。

 

初めて人や理論に出会ったとき、取り合えず信じてみることから始める、それが、結局は自分の利になるということが分かっています。もちろん言うまでもありませんが、むやみやたらと人や物事を信じるのは危険です。

 

この理論は「コミュニケーション」を絶った状態で検証されたものですが、実社会では「コミュニケーション」を取った後でその人や事象を信じるか信じないか決めることがほとんどだと思います。

その時に、自分の身を守るためにある程度ふるいにかけることは必要です。

 

もし、それでも迷った場合に、ひとまず信じてみることが良い結果を生みやすいということです。

まとめ

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科学は日々進歩を遂げて、あらゆるものがデジタル化・機械化されていき、人の心や信頼、愛、幸せといった漠然として、ある意味「生臭くて泥臭い、人間らしい」ものは置き去りにされていくと多くの人が思います。

整然として、冷たい、無機質で分かりやすい機械的なものが価値を持ち、世の中に溢れるようになっていくと思われる方も多いのではないでしょうか。

 

でも、実際は逆です。

 

実際には科学の進歩により、それらの漠然としたものもはっきり存在することが分かってきており、より「生臭くて泥臭い、人間らしい」ものが価値あるものとして社会に広まってきています。

そして、実際にそれに価値を置く人間は得することが多いということが、科学的に解明され始めています。

 

私は未来のことを考えることが好きで、良く調べたりするのですが、最終的には、人間は宗教や、原始的な魂の信仰(アミニズム)に重い価値を置くようになるそうです。これは300年の先とかの話で少し現実離れしているかもしれませんが。

 

コンピューターや機械が進歩すると、やがて、人の感覚や脳で感じる情報まで自由に作り変えることができるようになり可能性も充分あります。そうなると、もう、これまで必死で人類が求めてきた物質的なものの価値は作り出すことが可能なため、大して意味を持たなくなります。

 

最終的に残るのは、その人の核の部分である、何を信じるか、何に価値を感じるかという「心」の部分です。機械が人間を包囲すると、人間は「心」をむき出しにして、その存在を示すようになる、ということです。

 

 

今、人の役に立つことや、人を信頼することなど「生臭くて泥臭い、人間らしい」ことの価値が再び見直され始めています。これは時代の流れとして必然的に出てきたものと言えます。

 

まだ、自分勝手な「自分だけが良ければ良い」という発想を中心に物事を考えている人は、今すぐに考え直してみることを強くお勧めします。時代に取り残されていきますよ。

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