腰が痛いときに自分で簡単に診断するチェックポイント5つと腰痛の対処法

腰が痛いときに確認すべきこと,治療,対処法


腰があまりに痛むと「何か重大な病気かも?!」と思う方も多いでしょう。

今回は腰が痛むときに確認しておくべきチェックポイントを5つと、その対処法をご紹介します。

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腰があまりにも痛くてすごく不安になってしまうとき、それは「わからない・未知のものであるから」という場合もあります。(もちろんこれは腰痛だけに限ったことではありません。)

 

人間は、分からないものは怖く感じたり、不安に感じやすいものです。

 

腰痛などに関して病院で医師がレントゲンなどの専門的な診断を行う時、その前に症状や状態を聞いてある程度の原因疾患を見定めていることも多いものです。

医師の専門技術の主軸は「診断」と「治療」です。

 

今回はこの内の「診断」で、特に道具を使わなくても自分で簡単に行える診断方法をご紹介します。

 

以下にご紹介する腰痛のチェック(簡易な診断)を行えば、自分である程度どのような症状なのか把握でき、不安が少しでも軽くなるのではないかと思います。

 

 

腰痛症はその85%が原因不明(非特異性腰痛)と言われており、全てが何かの疾患や病気に当てはまる訳ではありません。

長時間座っている姿勢を続けるだけでも一時的になることもありますし、ストレスなどでも腰痛になることもあると言われています。

 

腰痛に限らず、こういった複雑な要素を含む痛みはなかなか原因が特定できず、苦しんでおられる方も多いと思います。

私達療法士はそういった痛みを持つ多くの患者さんに常日頃接しています。

リハビリの臨床ではどのようにその痛みに対応しているのか、一部をご紹介します。

痛みの部位の特定

痛みのある部位をまずはしっかりと把握することが大切です。

一言で「腰」といっても漠然としていて診断としては不十分です。範囲が広すぎるからです。

 

腰のどの部分が痛いか、まずはできるだけ詳細に特定する必要があります。

  • 腰の骨の部分(腰椎・椎間板)
  • 腰の骨の(腰椎)の左右の筋肉
  • 腰と言うよりお尻に近い部分

などがあります。

 

具体的には、「痛む部位を指で指せるか(局限的)」、「手の平で覆う程広いのか」を特定できるだけでも色々な情報が分かります。

 

指で指し示すことができない広範囲の痛みの場合、慢性的な痛みの可能性が高いと言われています。

 

また、骨の部分が痛く、常に疼痛がある場合は骨折(圧迫骨折含む)なども考えられます。

高齢の方では、特に転倒などしていなくても、ふとした時に腰椎が圧迫骨折していて、それほど痛みがない、と言う場合も多々あります。

骨が痛い場合は、レントゲンを撮るとほぼ確実に原因が特定できます。

 

腰の骨の左右の筋肉が痛む場合、一般的な筋原性の腰痛の可能性も高いです。

しかし、例えば側弯症などがあって、骨の変形の影響で筋肉の痛みが出ている場合もあるので、こちらの場合もレントゲンを撮るとより診断の精度が高くなります。

痛みによりどの程度日常生活に支障があるか?

腰痛について総合的な評価を行うために、痛みにより日常生活にどの程度支障があるのかを確認します。

特に睡眠への影響については必ず確認するようにします。

 

腰痛は床に横になると痛む場合も多いため、睡眠に支障がある場合、日中の仕事や家庭での生活に大きく影響が出る可能性が高いです。

※参考:疼痛の日常生活への支障の程度を数値付けする評価尺度「STAS-J」

0 なし
1

時折のまたは断続的な単一の痛みで、

患者が今以上の治療を必要としない痛みである。

2

中等度の痛み。時に調子の悪い日もある。

痛みのため、病状からみると可能なはずの

日常生活動作に支障を来す。

3

しばしばひどい症状がある。

痛みによって日常生活動作や

物事への集中力に著しく支障を来す。

4
持続的な耐えられない激しい痛み。
他のことを考えることができない。

 

 

 

 

 

 

腰が痛くなったきっかけは?(受傷機転)

受傷機転は?

腰が痛くなったきっかけ(受傷機転)を思い出すことで、ある程度腰痛の種類が判断できます。

これは腰痛を診断する上で大変重要な情報になります。

 

  • 重い物を持つなど普段しない動作をした
  • 長距離歩いた
  • 睡眠不足(肉体労働時間の延長を意味します。)
  • 歩き方を変えた(杖→歩行器など)
  • 転倒した

 

痛くなったきっかけがはっきり分かる場合、診断は比較的容易です。

しかし、実際には「気付いたら何となく」という場合も多く、腰が痛くなったきっかけが定かではないことも多いです。

 

転倒して痛むようになったなら、圧迫骨折や骨折の場合もあるのでレントゲンを撮って確認する必要があるでしょう。

痛みの種類は?

腰痛の痛みの種類にも様々あります。

痛みの種類を特定することで原因が何によるものかおおよその判断が付きます。

 

  • 鋭い刺すような痛み
  • どんよりと重ダルイ痛み
  • 痺れるような、電気が走るような痛み

 

一般的に鋭い刺す様な痛みは一次痛と呼ばれ、外傷直後など急性期の疼痛の場合が多く、受傷機転が最近にあったことを示唆すると考えられます。

この場合、痛みは生理的反応であり、”痛みが出ることをしないで欲しい”という体のサインです。

安静にして鋭い痛みが軽減するのを待つのが一番の方法である場合も多いです。

下手に触らない方が良い場合が多いので、安静にしつつ病院を受診しましょう。

痛み止めやコルセットなどが処方される場合が多いと思います。

 

鈍い、重だるい痛みは二次痛と呼ばれ、慢性的な筋肉組織の異常、血流阻害などにより出る痛みです。この場合、はっきりと受傷機転がわからないことも多いです。(肩こりなどもそうですよね。)

 

痺れるような痛みは神経症状である場合もあり、腰椎になんらかの神経損傷・狭窄がある場合に出現する痛みです。

脊柱管狭窄症や腰椎症、梨状筋症候群などで、場合によっては足の裏の坐骨神経なども影響を受け、腰から足にかけて波及して疼痛がある場合もあります。

どんな時に腰痛があるか(痛みのパターン)

特にどんな動作をしたら強く痛みを感じるか評価することで、ある程度原疾患の判別が可能です。

これは整形外科の医師も、「疼痛誘発テスト」と呼ばれる「痛みのパターンを特定する評価」を行っており、臨床上大変有意義な診断です。

  • 腰を反らすと痛い
  • 腰を曲げると痛い
  • 何もしなくてもずっと痛い
  • 寝ると痛む
  • 比較的長時間歩くと痛い

などがあります。

 

10分~15分歩いて腰痛が出現するなら、脊柱管狭窄症の典型的な症状である、「間欠性跛行」である可能性が高いです。

何もしなくて痛くて、さらに腰痛が発生した原因(きっかけ・受傷機転)に転倒があるなら、脊椎の圧迫骨折の可能性も考えられます。

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腰が鋭い痛みで辛い時の対処法

鋭い痛みは上述の様に一次痛の可能性が高く、そういった痛みが強い方は、最近何か特別なことをしていないかもう一度良く確認してみてください。

転倒した、少し重いものを運んだ、勢いよく座った時に少し腰が痛かった、腰を大きく捻ったなど本人は些細なことと思って忘れている場合がありますが、受傷機転が明確になるとかなり診断が容易になります。

 

急性の炎症や外傷・組織の損傷による鋭い痛みがある場合は、安静が最も大切です。

でも、仕事があったり、生活があるので動かないわけにはいかない・・という方も多いと思います。

 

結局は、早めに受診してコルセットなり、痛み止めや湿布、炎症を抑える飲み薬などを処方してもらうことが一番だと思います。

腰が重だるくて痛いときの対処法

筋肉の疲労や血流の障害が最も多いので、

  • 入浴などでしっかりと暖める
  • マッサージ・ストレッチ

などの方法で血流を良くすると改善する場合も多いです。

 自分で簡単にできる腰のストレッチの方法

 

もし、それで改善する場合、筋原性(筋肉の異常による)腰痛の可能性もあります。

 

血流が良くなると逆に痛みが増す場合、外傷性の疼痛や神経性のものの場合があります。

皮膚や組織が傷つき、炎症を起こしている時に暖める、マッサージ・ストレッチをするなどして刺激を与え、血流循環を上げてしまうと疼痛が強くなり、治癒が遅れる原因にもなるので注意が必要です。

まとめ

腰痛は人類の宿命と言われており、人体の構造上、少し体を酷使すると痛みが出ても不思議ではありません。

 

また、痛みは生理的な反応であり、痛みの信号は生体の異常を知らせる大切な情報です。

痛む部位や痛みの種類、程度などを把握することで、とても診断に役立ちます。

 

しかし、痛みは同時にすごく繊細なものです。

少し寝不足が続いたり、、社会的・心理的ストレスが多い状態だと、器質的に異常が無くても痛くなったりすることもあります。

私の知る患者さんでも、原因不明の腰痛で悩んでいた方が、抗不安薬を飲み始めると症状が軽くなった、という方がいました。

 

原因不明の痛みで悩んでいおられる方は、身体的な痛みの評価だけでなく、心理的・精神的な面も考慮して評価を行っていくと良い結果が出ることがあるかもしれません。

 

 

今回ご紹介した内容は、自分の腰痛がどんなものか正確に把握し、病院を受診するまでの間少しでも不安を軽くするためのものです。

私達医療従事者も上述の知識である程度区別し、判断をすることはありますが、診断はしません。(厳密に言うとできません。)

得られた情報を医師に報告・相談し、指示を仰ぎます。

 

簡単に自分で判断してしまわずに、結局は早く病院で専門家に診てもらい、的確な処置をしてもらうことが一番早く解決に向かうことを最後にお伝えしておきます。

 

参考)日本緩和医療学会:痛みの包括的評価(https://www.jspm.ne.jp/guidelines/pain/2010/chapter02/02_02_02.php)

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