脳卒中の前兆・症状と簡易なチェック方法3種類「あくびやいびきも危険?!」

脳卒中の前兆


今回は脳卒中の前兆症状と自宅で簡単にできる簡易なチェック方法についてご紹介します。

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脳卒中では、発症してから一刻も早く病院で処置をすることが後遺症の有無に繋がってきますので、前兆症状を理解しておくことは大変重要です。

脳卒中とは

まず、脳卒中の定義から。

 

脳梗塞、脳塞栓、脳出血(脳溢血)

これらの言葉が混同して使用されがちです。

 

 

脳卒中は脳の血管障害の総称のことを指します。医療界ではCVA(cerebro vascular  accident)と言われます。

 

よって上記の全ての病気は脳の血管の異変によるものなので、全て「脳卒中」です。

脳卒中の代表的な前兆症状

代表的な症状は以下になります。

  • 吐き気・めまい
  • 頭痛
  • ろれつが回らなくなる
  • 顔が左右非対称になる
  • 物を掴んでも落とす
  • 足に力が入らず立っていることができない
  • 視野が狭くなる
  • 真っ直ぐに歩けない
  • 膜が掛かったような視界になる
  • 人の言うことが理解できない

ここら辺はみなさんご存じだと思います。

 

脳卒中は上述の様に脳の血管が損傷することにより、脳細胞がダメージを受けることなので、ダメージを受けた部位によって症状は異なります。

TIA(一過性脳虚血発作)について

また、脳梗塞の前兆症状は、医療分野では「一過性脳虚血発作(TIA)」と呼ばれます。

 

 

TIAは脳梗塞と同じ症状が現れ、大体2~15分の間起こります。これが数時間続いた場合は脳梗塞が引き起こされます。

 

TIAは一過性なので、時間がたつと一見回復したように症状が改善することも多いです。

しかし、TIAが出現した20%の人が3か月以内に脳梗塞を発症すると言われています。

よって、TIAの症状を見逃さないことが大切です。

TIAの詳細データ

TIA発症後90日以内の脳梗塞発症例のうち約半数は、TIA発症後48時間以内に発症した。

メタアナリシスによると、TIA発症後90日以内に脳卒中を発症する危険度は15~20%であった。

TIA発症平均 1 日後に治療を受けた場合、90日以内の大きな脳卒中発症率が2.1%となり、平均20日後に治療を受けた場合に比べて90日以内の大きな脳卒中発症率が80%軽減され、入院期間の短縮や入院経費、さらに 6 か月後の後遺症が軽減した。

引用)脳卒中ガイドライン2009

いびきも前兆症状?

少し聞きなれないところでは、普段いびきをかかない人が突然大きないびきをかくようになる時も脳卒中の前兆の可能性があります。

 

いびきは鼻から肺へ酸素を取り込む時の通り道が狭くなり、無理に息を通そうとする時の摩擦音です。 

 

脳卒中の前兆としては気道周囲の筋肉が弛緩(麻痺)し、舌が落ち込むために起こります。

あくび(なまあくび)も・・・

あくびは生理的な現象で、脳が酸素が不足していると認識したときにあくびが出ます。

眠くないのにあくびが出ることを”なまあくび”と言います。

 

脳卒中の前兆としてもこのあくびが出ることがあると言われています。

なぜ前兆症状を知っていることが重要か

上記のような前兆を知っていると、脳卒中の早期発見に繋がります。

脳卒中の中で最も多い脳梗塞(約62%)は、前兆症状が出現してから3時間以内であれば血栓溶解療法(t-PA療法)が有効です。

tーPA治療について

t-PAは脳の血管に詰まった血栓を溶かす治療法で、静脈内に点滴で1時間掛けて投与すると、閉塞していた血管が再開通し、脳細胞の壊死を阻止することができます。

 

よって、後遺症を最小限に抑えることができます。

 

こののt-PAの効果は、米国において偽薬を対象とした大規模な臨床試験(1995年)で証明されており、脳梗塞から3か月後において後遺症が全くないか、ごく軽微な患者の割合は、偽薬治療群では26%であったのに対して、t-PA治療群では39%と明らかな効果が認められています。

脳血管内カテーテル療法

脳血管内カテーテル療法

発症後3時間以上経過しt-PAが適応外な場合は、足の付け根の動脈(大腿動脈)から、直径2mmほどのカテーテルを通し、脳血管のつまりを解消する脳血管内治療が行われます。

この治療法は発症より6時間以内で、CTやMRI検査で脳梗塞の初期所見が軽度な場合に効果があるとされています。

参考・引用)国立循環器病センター

 

 

脳梗塞を発症して入院している患者さんに前兆の様子を聞くと、多くの方が「体がおかしかったから寝たら治ると思った。」と言われる方が多いです。寝てしまうと数時間は経過してしまうため、大変危険です。

 

できるだけ早く病院に駆け込むことが大切です。

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前兆症状のチェック方法3種類

簡易にできる脳卒中の前兆症状のチェック方法をご紹介します。

バレー徴候

医師が簡易的に脳卒中の運動麻痺の診断に使う方法です。

私も実際に原因不明のめまいで病院に行った時にこれをテストされました。

バレー徴候

チェック方法は、立っていても座っていても簡単に行えます。

写真のように、指を開いた手の平を上に向けて、両手を地面と水平に上げ、10秒間保持します。目はつぶっておきます。

10秒後目を開けて片腕が下がっている、もしくは手の平が内側を向いていると、ごく軽度の運動麻痺が出現している可能性があります。

バレー徴候 陽性

写真では右側の麻痺が疑われます。運動麻痺があると前腕の回内が生じやすく、バレー徴候では、ごく軽度の麻痺でも少しだけ手の平が内側に向いてきます。

FAST

  1. F(Face=顔)」・・・「イー」と発声し、両側の顔のバランスを確認します。どちらか片側が引きつっていると陽性です。
  2. A(Arm=腕)」・・・目をつぶり両腕を10秒程度上げてみてください。片手が落ちてくると陽性です。(上述のバレー徴候です。)
  3. S(Speech=話し方)」・・・「今は何時です」など、話してみてろれつを確認します。
  4. T(Time=時間)」・・・一刻も早く病院へ。

これらのうち一つでも当てはまれば70%の確率で発症していると言われています。

脳卒中発症リスクの確率を計算する方法

脳卒中の危険因子は主に7つあります。

  1. 喫煙
  2. 糖尿病の有無
  3. 肥満度
  4. 年齢
  5. 性別
  6. 血圧
  7. 血圧を下げる薬を服用しているか

これらを点数化し、今後10年間に脳卒中を発症する確率がどの程度あるかを知ることができるように作られた計算表があります。

国立がん研究センター国内の約1万6000人(40~69歳)を約14年間追跡した疫学調査の分析をもとに作ったものです。

脳卒中リスク計算方法

クリックで拡大します。

参考・引用)日経医療

まとめ

前兆症状は一般的に言われる、めまいや嘔吐、脱力などのほかにも、いびきやあくびなどもあります。

 

前兆症状が現れて、3時間以内に病院に行けば、血栓溶解療法(t-PA)により、高確率で後遺症を残さず治療することができます。

 

3時間を過ぎてしまった場合は、6時間以内であれば、カテーテルによって比較的軽度の後遺症で済むことがあります。

とにかく、一刻も早く病院で診断を受けることが大切です。

 

前兆を判断する簡易なチェック方法には、

  • バレー徴候
  • FAST

などがあります。

とにかく、上述の方法で少しでも思い当たることがあれば、病院で診断してもらうことをお勧め致します。

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